諏訪大社下社秋宮

諏訪郡下諏訪町上久保5828(平成17年4月30日)

東経138度5分36.21秒、北緯36度4分18.24秒に鎮座。

   秋宮は中央線下諏訪駅の東北約1km、旧中仙道と甲州街道の分岐点の要所に鎮座しています。下諏訪宿のすぐ脇にあり交通の便が良いので朝早くから多くの参詣客で賑わっていました。正面の鳥居をくぐると大きな注連縄を架けた神楽殿と巨大杉が出迎えてくれ、重要文化財の二代立川和四郎富昌の作である三方切妻造りの神楽殿の脇を通って奥に進むと、二重楼門造りの拝殿と左片拝殿及び右片拝殿が横に並びます。これは立川和四郎富昌の手に成る物で、鳳凰の彫刻や竹に鶴の彫刻を間近で見る事が出来ます。

 主祭神:(8月1日から1月31日まで)八坂刀売神、建御名方神、事代主神もお祀りしており、農業の守護神としての信仰の他に、水の信仰が海の守り神ともなり、昔は日本第一の軍神として武家の守護神としても尊ばれました。
 祭礼日:お舟祭・下社例大祭・8月1日、御射山社祭・8月26・27・28日
       式年造営御柱大祭・寅申相当年4月山出祭・5月里曳祭・5月下社遷座祭
 境内社:鹿島社、子安社、賀茂上下社、八坂社、皇大神宮社、若宮社、稲荷社、恵比寿社、八幡社
 由緒:  この神社は全国諏訪神社の御分社、一万有余社の総本社・諏訪大社四社の内の一社です。諏訪大社は諏訪湖を挟んで南側に上社、北側に下社があり、さらに上社は本宮と前宮、下社は秋宮、春宮に分かれています。
 上社 本宮・長野県諏訪市中洲宮山1
     前宮・長野県茅野市宮川2030
 下社 春宮・長野県諏訪郡下諏訪町大門193
     秋宮・長野県諏訪郡下諏訪町上久保5828
 延喜式神名帳には南方刀美神社(みなみかたとみのかみのみやしろ)二座と記されていて、平安時代には早くも「信濃国一之宮」として広く知られるようになっていた、我が国でも最も古い神社の一つに数えられています。
下社では寅年と申年の左右の御遷座祭の他に半年毎に春宮と秋宮の遷座祭が執行されます。

「諏訪大社下社秋宮案内図」はこちらで

神社入口 銅製大鳥居

手水舎

鳥居の手前左側の千尋池

面白い言い伝えのある「根入りの杉」

重要文化財・神楽殿
三方切妻造りで天保6年(1835)立川和四郎二代目富昌の作です。
ここも出雲系の神様の為か
注連縄が立派です。
朝8時30分頃から神主さんや
巫女さんが全員で祝詞をあげていました。

この日本一大きい青銅製狛犬は何とも数奇な運命に翻弄されたようです。
製造は昭和5年11月3日ですが、昭和19年には薬莢を製造する為国家に供出させられました。その後長い間この神社は狛犬が不在でしたが昭和35年10月吉日有志により又青銅製の巨大狛犬が鋳造され現代に至りました。
こんな狛犬にさえ歴史の暗部は反映されたのですね・・。

二重楼門造りの拝殿と左片拝殿及び右片拝殿
これ等の建物は江戸時代中期の絵図面では帝屋(御門戸屋)及び回廊と記されており、現在の建物は安永10年(1781)春に立川和四郎初代富棟の棟梁で落成しました。
諏訪の名工・立川富棟の代表作で彫刻が見事な拝殿
弊拝殿内の様子
幣拝殿上部には大きな鳳凰の彫刻、ご神体の左右には竹に鶴の彫刻が見事に彫り上げられています。
向拝下、龍と沢山の狛犬の彫刻
春宮同様秋宮も藁葺き屋根の宝殿
下社では寅年と申年の左右の御遷座祭の他に半年毎に春宮と秋宮の遷座祭が執行されます。

諏訪大社の四つのお宮の中で
最も大きい秋宮一之御柱

境内左手・秋宮二之御柱

皇大神宮社・若宮社・稲荷社

鹿島社・子安社・賀茂上下社・八坂社

入口右手八幡山の目立たない場所に鎮座する末社・恵比寿社

こちらも八幡山に鎮座している八幡社

ご神木