住吉神社

土佐清水市大浜388(平成23年3月30日)

東経132度57分52.21秒、北緯32度44分52.97秒に鎮座。

 この神社は土佐清水市街地から南下し、27号線・大浜トンネルを抜けて右折。西の太平洋に突き出ている長崎鼻方面に向かうと、漁協前の石段途中に鳥居が建立されています。此処が住吉神社参道入口で、どの地図にもこの場所が「住吉神社」と記載されていますが、実は此処には境内社が祀られているのみ。実際の社殿は遙か西の断崖絶壁の上・長崎鼻突端に鎮座しています。
 石段参道途中の鳥居傍には明治41年生まれの出雲丹後狛犬がいます。この左手に社殿がありますが、社名は不明です。ここから更に石段を上がること約60〜70段。尾根筋に出た参道は南西方向に平坦な道を歩きますが、途中の二の鳥居手前に明治41年生まれの太鼓乗り狛犬がいて、物珍しさと可愛さで、狛犬ファンの私達は大喜び。
 境内入口から見ると社殿は横向きに造られていますが、この地形からはこの方法しか無いのかもしれません。此処には境内社も一社祀られていますが、更に奥の突端まで分け入ると海鳴りが聞こえ、ものすごい強風の吹き曝し。先ほどからの参道歩きのうららかさや気持ちの良さに比べ、何という違いでしょうか?防風林の役割を改めて思い知らされました。

 勧請年月・縁起・沿革等は不明ですが、鳥居に掛かる額に「住吉神社 天満宮」とありますので、御祭神は底筒男命・中筒男命・表筒男命の住吉三神と管原道真公の四柱と思われます。

社頭
参道入口
石段参道途中にいる明治41年生まれの出雲丹後狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治41年(1908)旧6月吉日建立)
石段左側に祀られている境内社
一の台輪鳥居 鳥居に掛かる額
「住吉神社 天満宮」
鳥居を潜ると石段の参道は二カ所の踊り場を経て、左に曲がりながら尾根筋にでます。
尾根筋の平坦な参道を南西方向に向かって歩くこと約3分間、参道途中に二の鳥居が建立され、傍に変わり種の狛犬がいました。
二の鳥居手前にいる明治41年生まれの太鼓乗り狛犬
このように太鼓を持つ狛犬は、高知市朝倉乙・若宮八幡宮、南国市日吉町・日吉神社、高岡郡中土佐町・久礼八幡宮に続いて四例目ですが、阿吽共に太鼓を持つものは二例目です。中でも特にこの狛犬は、は虫類的な寸胴な体つきで古典的姿態をしており、特筆すべき狛犬だと思われます。阿の鼻先が欠けているが残念です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治41年(1908)9月吉日建立)
参道途中の二の鳥居
参道の様子。境内はもうすぐです。
境内の様子
拝殿
本殿
境内社
境内西の断崖上から見る長崎鼻の様子