青龍神社

日光市本町(平成19年8月24日)

 この神社は日光・輪王寺の西約500m、国道120号線に面して鎮座しています。参道は住宅地の生け垣の脇を通るのですが、境内は背後の深い杜に抱かれ奥深さを感じさせます。此処には非常に貴重な1650年代の狛犬がおり、何も期待していなかっただけに見つけた時の感動はひとしおでした。

 御祭神:大海津見命
 例祭日:正月三が日後の日曜日・五社祭、9月15日・例祭
 由緒:弘法大師空海が、滝尾、寂光を開いた時、その弟子が仏法の守護として、京都醍醐の青龍神を移し祀ったといわれています。東照宮、二荒山神社の例大祭の時、晴天を祈って祈晴祭が行われています。現在の御祭神はは大海津見命で、本町の氏神様です。

社号標「村社 青龍神社」 神社入口
参道の様子 参道途中の鳥居
境内の様子
階段途中の両脇にいる明暦(1655〜1657)生まれの狛犬
年号が吽の左前脚に刻まれています。関東最古の狛犬・東照宮奥宮の参道狛犬が寛永13年(1636)ということですから、それより約20年後の建立ということになります。私達が見た関東地方の狛犬の中で年号が分かるものの内では、東京都・目黒不動尊 承応3年(1654)に次ぐ古さで、埼玉県川越市・仙波東照宮 明暦2年(1656)と同時代です。ただ阿の上顎が欠けているのが残念ですね〜。吽には角があり、鬣や尾の造り、背の模様などこの時代の狛犬としては非常に洗練された完成度の高い狛犬だと思います。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明暦?年(1655〜1657)建立)
社殿 境内社
末社
蛇が描かれている碑 入口にある案内