仙波東照宮

川越市小仙波町1(平成17年10月1日)

この地川越は、私の母校・川越女子校のあるところで、私は人生においてある意味、一番輝ける一時期をここ川越で過ごしました。親友と呼べる人が見つかったのもここ、生涯の伴侶と巡り会ったのもここ、川越の地でした。けれど今X十年ぶりに訪れた川越の地はすっかり変わって、まるで初めて訪れた街のような気がしました。まぁ、自分の人生と重ね合わせると変わるのが当然といえますが・・・何か寂しいような気もします。
と前置きが長くなりましたが、ここ仙波東照宮は喜多院第27世住職天海僧正が徳川初代将軍家康公を祀ったもので、家康公は元和元年(1616)に亡くなり久能山に葬られましたが、同3年日光山の御廟に改葬されました。その途中、川越の喜多院に4日間留まり、天海僧上が導師となって大法要が営まれました。その遺柩止留の跡として家康公の像を作り、大堂に祀ったのが元和3年9月16日で、仙波東照宮の元となりました。その後、天海僧上は寛永10年(1633)に荘厳な社殿を造営しましが同15年の川越大火で焼失。川越藩主・堀田正盛はすぐに再建を進め同17年(1640)に落成した社殿が、現在の仙波東照宮です。ここには多くの重要文化財や社宝があり、日光東照宮、久能山東照宮とともに3大東照宮とされています。

(明暦2年(1656)建立)

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重要文化財・
八脚門切妻造りの随身門

重要文化財・石鳥居

重要文化財・拝殿

重要文化財・本殿

拝殿軒下の鷹の透かし彫り彫刻

拝殿の木鼻・麒麟

拝殿前の境内の様子

この狛犬は江戸城から移設されたものといわれています。高い台座もなく、埼玉で最古の狛犬は、この年代にしてはとてもしっかりとした顔つき、装飾で、はじめというよりはごく普通の蹲踞型狛犬といえるでしょう。正面から見ると愛嬌があり実に細部にわたり細かく彫られています。小さいけれど、入魂の逸作といえます。

摂社・厳島神社