住吉神社

宮崎市塩路3082(平成21年1月7日)

東経131度28分41.85秒、北緯31度58分44.11秒に鎮座。

 この神社はフェニックス自然動物園に隣接して鎮座しています。というよりも境内の「誠心之碑」によれば、昭和40年代にこの社により広大な浜山の地の開発が計画され、自然動物園やゴルフ場が建設されたようです。
 それでも広大な鎮守の杜は残され、遠くからでも豊かな森を見ることが出来ます。神社手前200mの道路上に一の鳥居が建ち、神社入口には銅製明神鳥居が建っています。良く手入れされた感のある参道を進み境内に入ると正面には重厚な住吉造りの社殿が建ち、社殿右側には旧拝殿とも絵馬殿とも思える社殿がありその奥には旧本殿か宝物庫と思しき建物が建っています。絵馬にも描かれている「元」という社紋は神社に古くから伝わり、全国2000余の住吉社の元宮である標であると伝えられているそうです。
 又、社殿前に砂と袋が置いてありましたが、これはこの地方には朔日、十五日に浜下りをして身を清め海中の砂を取って藁包に入れて持ち帰り、家の内外に撒いて清める習俗があるそうですが、その為に神社側が用意してくれている物のようです。

 御祭神:住吉三神(上筒男命・中筒男命・底筒男命)
 例祭日:2月11日
 由緒:当地は日向灘に臨む沿岸に位置しており、「古事記」「日本書紀」に伊弉諾命がお亡くなりになった伊弉美命を慕ってお入りになった黄泉国より逃げ帰り、禊祓をされたという「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原」の聖地である。この時、天照皇大神を始め住吉三神他多くの神々が誕生されている。
 社殿の創建については、社伝によれば、第六代孝安天皇の御代(紀元前392〜291)と伝えられており創建より約2400年という由緒ある神社と言われている。又、神社に古くから伝わる「元」という社紋は全国2000余の住吉社の元宮である標であると伝えられている。
 第14代天皇仲哀天皇の皇后神功皇后の三韓平定のおり神威を輝かせた事は世に名高い。
 住吉三社は和歌の祖神・海陸交通の神・武運商運の神・農業安産の神・国守の神として信仰が篤く古くより参拝者が絶えなかったが社格は旧村社で終わっている。(「境内案内」より)

現代では三大住吉神社(神功皇后の三韓征伐に由来する神社)として
 住吉大社(大阪市住吉区)
 住吉神社(山口県下関市)
 住吉神社(福岡市博多区)
の住吉三社が有名ですが、この社は「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原」の聖地で誕生した神々を祀るに相応しい地に、最も古く創建されたと伝わる、全国2000余の住吉社の元宮として相応しいお社と思われます。

神社手前200mの道路上に建つ一の鳥居
社頭
社号標 神社入口 銅製明神鳥居
参道途中の鳥居 手水舎
境内入口
社殿全景
拝殿
本殿正面 本殿
社殿右側の旧拝殿?絵馬殿? 社殿右側の旧本殿?宝物庫?
旧拝殿?内の社殿
珍しいおしゃもじの絵馬
是にも「元」の文字が書かれています。
境内左右の鎮守の杜の様子