出羽三山

出羽神社ー五重塔から境内入口へー

 祓川にかかる神橋を渡ると、右手に須賀滝、左手に樹齢一千年以上といわれる天然記念物・爺杉が見えてきます。その爺杉の奥、木立の中に、国宝・五重塔も素木造り・柿葺・三間五層の優美な姿を見せてくれます。
 五重塔を右側に出ると境内社・子守神社、天満神社、保食神社、大直日神社が祀られ、いよいよ本格的な2200段の表参道石段登りが始まります。
 表参道は、一の坂、二の坂、三の坂と続きますが、途中、一の坂上部には葉山祇神社、磐座「火石」、湯殿山遙拝所、二の坂には日枝神社、愛宕神社が祀られ、二の坂と三の坂の中間地点辺りに芭蕉縁の史蹟南谷への分岐点があリますが、今回はパス。二の坂平坦地には「本坊 宝前院跡」などの碑が建ち、昔日は本坊を中心に「清僧修験」の30余ヶ院の寺院がこの場所にあったのでしょうが、明治の神仏分離・廃仏毀釈により廃寺となったのでしょう。三の坂には埴山姫神社・尾崎神社・八幡神社等の境内社が祀られていますが、八幡神社を過ぎれば三の坂も最終段階、すぐに人の賑わう声が聞こえ、境内入口の朱の両部鳥居も見えてきます。自分が望んだこととはいえ、休憩、写真撮影の時間も入れ約2時間の登りはきつく、両部鳥居が見えたときには正直ホッとしました。
 でもこれだけの苦労をして登がってきたからこその感動も大きく、自動車で楽々の参拝とはまたひと味違った、昔人の信仰心にほんの少しだけ近い感覚が味わえたのではないかと自負しています。
 また、汗かきの夫は持参したペットボトルのお茶を殆ど飲み干し、喉の渇きを覚えたうえに疲労も感じ始め、一休みしたいな〜と思う頃合いの二の坂の上部には御茶屋があります。ここの抹茶付きの草餅や玉こんにゃくはとても美味で、お値段も安くお手頃、展望も良く、お店の人の対応も親切でお薦めのお店です。

祓川に架かる神橋
ここから参道は長〜い石段登りとなります。
いよいよ石段登りの始まりです。 参道脇に建つ
「月山 羽黒山 湯殿山」石碑
天然記念物「爺杉(じいすぎ)」
祓川を渡ると間もなく、左手に聳える巨大な老杉が「爺杉」です。樹齢一千年以上といわれ、天然記念物となっています。嘗てはこの爺杉同様「婆杉」といわれる名物老杉がありましたが台風によって失われ、現在は爺杉しか残っていません。写真手前はまだ若杉で、奥の人だかりがしている所に「爺杉」が聳えていますが、あまりの巨大さにその全貌は一望することは出来ません。
間近に見る「爺杉」 「爺杉」と五重塔
五重塔(国宝)
往古から、羽黒は会津や平泉と共に東北仏教文化の中心でした。嘗てこの五重塔は瀧水寺の五重塔と言われ、附近には多くの寺院が建立されていましたが、今はなく五重塔だけが残されました。素木造り・柿葺・三間五層の優美な姿のこの塔は、長慶天皇の文中元年(1372)庄内の領主で、羽黒山の別当であった武藤政氏の再建と伝えられています。
五重塔案内と塔の拡大写真はこちらで
  
五重塔傍に祀られた仏像 「一の坂」登り口
「一の坂」途中の境内社:子守神社
「一の坂」途中の境内社:天満神社、保食神社
 
「一の坂」途中の境内社:大直日神社
「一の坂」石碑 「一の坂」も佳境の部分に入りました。
「一の坂」上部
境内社:葉山祇神社が見えてきました。
磐座「火石」
「一の坂」上部の境内社:葉山祇神社
湯殿山遙拝所
やはりここからも湯殿山を仰ぎ見ることは出来ません。
「二の坂」石碑 「二の坂」登り口
「二の坂」の様子
「二の坂」途中の境内社:日枝神社、愛宕神社
 
「二の坂」も
少し平坦な参道となりました。
「二の坂」平坦地右側に建つ
「本坊 宝前院跡」碑
「二の坂」平坦地右側に建つ「伊邪那岐稲荷神社是より150m」碑
森の奥に朱の稲荷鳥居も見えます。そこで夫が森の中に入り伊邪那岐稲荷神社を探しましたが、しばらく行くと小道は降りとなり、社殿らしきものは見あたりませんでした。
「二の坂」と「三の坂」の中間点に
芭蕉縁の「南谷」への分岐があります。
南谷案内と写真はこちらで
「三の坂」石碑
「三の坂」入口の様子
「三の坂」途中の境内社:埴山姫神社
「三の坂」の様子
「三の坂」途中の境内社:尾崎神社
「三の坂」途中の境内社:八幡神社
いよいよ「三の坂」も最終段階に入ってきました。遠くに朱の鳥居も見えています。
境内入口、朱の両部鳥居

境内へ