加久弥(かくみ)神社

氷見市神代2676(平成21年5月4日)

東経136度58分8.05秒、北緯36度48分8.54秒に鎮座。

 この神社は湖南小学校の南南東約500mに鎮座しています。361号線から神代公民館脇の道を南に入ると、約90mで左側に参道入口があります。
 道路脇に社号標が建ち、平坦な参道途中に台輪鳥居があり、その後参道は石段となります。石段は苔むしてこの社の年輪を感じさせるに充分な雰囲気を醸しだし、石段脇の古木は五月の新緑の淡い緑を見せ、境内入口付近の竹林では竹の葉が清々しい葉音をさせながら参拝者の気持ちを和ませてくれます。入口の感じでは、そんなに広い社地を持つ神社とはとうてい思えない雰囲気がありますが、境内に上がると思いのほか広く明るく、いっぺんに視野が広がります。
 朱の両部鳥居の奥には緑の絨毯を敷き詰めたような境内が広がり、その正面奥に綺麗な拝殿が建立されています。その後方に少し離れて、馬の背のような両側が切りたった参道があり、塀に囲まれて本殿が建立されています。塀の屋根四方には瓦材の狛犬が乗り、塀内では加賀狛犬がきちんと本殿をお護りしています。
 石段から境内、社殿の様子など、清々しく素晴らしい雰囲気の神社でした。

 御祭神:稲倉魂神 天照大御神
 由緒:旧郷社で、式内社「越中國射水郡 加久彌神社二座」の論社です。
 天平4年(732)9月、外従五位下田口朝臣年足が国守として巡視の際に、この社に参拝したと伝わっています。
 式内社「越中國射水郡 加久彌神社二座」の論社としてはもう一社、高岡市末広町・高岡関野神社があります。

参道入口 台輪鳥居 社号標
「郷社 加久弥神社」
石段参道の様子
境内入口
境内入口に建つ両部鳥居
境内の様子
参道途中にいる建立年代不明の出雲丹後狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
妻入りの拝殿 拝殿に架かる額
「式内
加久弥神社二座」
拝殿背後、馬の背のような両側が切りたった本殿への参道
本殿
本殿を護る明治40年生まれの加賀狛犬
阿は口中に玉を含んでいます。加賀で有名な逆立ち狛犬とは違いますが、しっとりと落ち着いた雰囲気で、丁寧に造られています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治40年(1907)7月建立)
本殿周囲の塀の屋根四方に居る瓦材狛犬
前方の一対は遊び心一杯で花や玉の上に乗り、後方を護る一対は堂々と対峙した形で向き合っています。二対ともやや奇異な顔つきをして体格の良い狛犬です。
拝殿前から入口を振り返る。