津峯神社

阿南市津乃峯町東分343(平成19年3月29日)

 この神社は室戸阿南海岸国定公園の一角をなす景勝地、標高284mの津峯山山頂に鎮座しています。八合目までは、美しい景観を見下ろしながら走る全長3.7kmの津峯スカイラインが通じ、これに継続して参詣リフトが運行されていますが、この日はリフトの点検整備のため運休していました。駐車場周辺には、五ヶ所の岩窟があり、遊歩道などもあるので、観光客も訪れていました。
 その駐車場からはゆっくり歩いて約15分位の気持ちの良い階段の参道が続きます。丁度疲れが出る頃にお茶屋があり、その前を通って、境内にたどり着きます。境内からは橘湾を見渡せる見晴らしの素晴らしいところで、参拝を終えてから暫くは境内のベンチで一休み。
 元々は麓の「柏野」の地に祀られていたものを、住民の希望で山頂に移したといわれていますが、この景観と神奈備山としての津峯山の雰囲気を考えると納得できます。旧地には今も賀志波比売神社が見能方八幡神社の飛地境内社として残されています。

 御祭神:賀志波比賣命、相殿・大山祇命
 例祭日:1月元日・神迎開運星祭、4月17・18日・春季大祭、11月17・18日・秋季例大祭、毎月17日・月並祭
 境内社:恵比寿大神、大国主大神
 由緒:式内社で、創建は聖武天皇神亀元年(737)、神託により国家の鎮護、民族長寿延命の守護神として賀志波比賣命を本社に、開運招福、海上安全の守護神として恵比寿大神、大国主大神を境内社に奉斎し、以前は、賀志波比売神社と呼ばれていました。江戸時代の阿波藩主・蜂須賀家では累代藩主が武運の神として崇敬し、富岡城主加島政慶も代々家例として、正月三日諸臣と共に参拝していました。延命長寿と交通安全の守神として参拝者が絶えないそうです。

入口の左には、境内までの
リフトが設置されています。
山頂駐車場からの
神社入口の広い階段
入り口の遙拝所鳥居と、階段を2.3分上がったところに鎮座している遙拝所社殿
ここからゆっくり歩いて
約15分位の階段登りが始まります。
途中で一休み。
後ろを振り返りました。
疲れるけれどマイナスイオンが
充ち満ちている木々の中の、
気持ちの良い参道歩きです。
お茶屋の前を通って、
境内にたどり着きました。
境内右側に作られている
土俵?でしょうか。
文化2年(1805)生まれの狛犬です。
浪花系ですが、顔が扁平で目が出ていて、口の端が丸く刳られ、
頬が豊かなせいか、穏和で愛嬌のある顔つきになり、
好感が持てます。口髭が面白いですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文化2年(1805)3月吉日建立)
拝殿 拝殿の社額
境内から見える眼下の橘湾。
澄み切った晴れた日には遠く鳴門海峡、和歌山が展望できるそうですが、
この日は生憎薄曇りで、僅かに橘湾の様子が見られたのがせめてもの慰めでした。
拝殿左の大国主大神