中里神社

小山市中里(平成18年2月5日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、寒川小のすぐ近くにあります。地図には「明神神社」と載っていますが、神社入口の説明板には中里神社とあります。狛犬は、昭和16年でした。本殿の彫刻は、説明板の通り素晴らしいものでした。

 この神社は巴波川と永野川の合流地点から東に300mくらいの寒川小南、寒川公民館のすぐ後ろに鎮座しています。
 主祭神は菟道稚郎子命で、下都賀郡野木町大字野木の野木神社から分霊勧請されました。旧寒川郡七郷巡りの神社の一つで、地元の人からは中里神社というより、「明神様」と呼び親しまれています。
 市の有形文化財に指定されている本殿は、嘉永2年(1849)磯辺義兵衛隆信の作で、一間社流れ創りで板葺き屋根、彩色を施さない素木造りで、材料はすべてケヤキ材、向拝正面に千鳥破風および軒唐破風を設けています。壁面には昇り龍・下り龍をはじめ浦島太郎・養老の滝・魚採りなどをモチ−フとした透かし彫り彫刻がはめ込まれ、木鼻は狛犬や獏が用いられています。

神社入り口 拝殿
昭和16年といったら大東亜戦争突入の年に当たります。
普通この時期の狛犬は厳ついものが多いのですが、この子達は目が丸く彫ってあるせいか、
逞しくはあるけれど、決して恐い居丈高の感じはしません。
阿は小さな玉を踏みしめ、吽は俯き加減の子狛を連れています。
耳をピンと横に張って、手塚のレオを思い起こさせます。
(昭和16年建立)
社殿全体の様子 本殿覆い屋
本殿正面、
正一位大明神の額が掲げられています。
本殿脇の浦島太郎の透かし彫り
本殿脇の魚採りの透かし彫り