波布比咩命(はぶひめのみこと)神社

下田市東本郷1(平成21年2月21日)

東経138度56分53.5秒、北緯34度40分35.78秒に鎮座。

　この神社は伊豆急下田駅の東、下田市役所の北に鎮座しています。由緒書きには「波布比咩命神社」と有りますが、鳥居と社殿に架かる額には「波布比賣命神社」と書かれていました。
　市街地にある神社ですが、境内入口の御神木・黒松など結構大木が聳え、又、周囲は竹垣や生垣に囲まれ、とても親しみやすく綺麗に整備されています。入口の鳥居を潜ると正面に拝殿と後ろに本殿鞘堂が建ち、その裏に推定樹齢約1000年の倒木が大事に保護され置かれています。拝殿内には変わった御神輿が置かれ、大きな神楽殿があり、末社も数社祀られています。

　御祭神：波布比咩命
　境内社：天神社
　由緒：この社は田圃の中にありましたが、古代下田港は奥深く入り込み、この境内の辺りは小島だったと伝えられ、鎌倉時代は船戸明神が祀られ「船戸の宮」と呼ばれ、後、「波布比咩命神社」となりました。
　又、安政の津波には付近に大船が押し流されて来ましたが、この地は浸水せず「浮島様」とも呼ばれています。
　近年付近の試錐で砂や貝殻が出て周囲が海だったことが確かめられています。
　御祭神の波布比咩命は「三島の神(事代主命)」が大島に置給ふ后で、大島町野増の大宮神社・阿治古命、大島町泉津の波知加麻神社・波治命の母神でもあります。

神社入口

拝殿前、天保15年生まれの狛犬この狛犬は東伊豆町稲取・八幡神社の参道狛犬、松崎町松崎・伊那下神社の神殿狛犬と兄弟のようです。阿には角が、吽には宝珠がついています。威厳に満ちた彫りの良い狛犬で、かなり独特な顔、顔の周りが毛むくじゃらです。一度見たら忘れられない印象的な狛犬ですね。狛犬の拡大写真はこちらで

(天保15年(1844)11月吉日建立)

拝殿

拝殿に架かる社額	拝殿向拝彫刻・波

拝殿木鼻・狛犬と象狛犬は象眼されていたのでしょうか？左右共に目が空洞になっています。

本殿鞘堂	本殿正面

社殿全景

拝殿内に置かれている変わった御神輿	本殿裏の推定樹齢約1000年の倒木

境内社：天神社	末社

神楽殿	本殿裏側の境内の様子

境内右手の御神木・黒松	入口左に咲き誇る川津桜