長八記念館(浄感寺)
伊那下神社の対面にあり、漆喰の名工、伊豆の長八こと入江長八が、
幼き頃寺子屋でお世話になったお礼にと、江戸にて修行後にこの地に帰り、
天井画や壁画等多数の作品を残しています。 |
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浄感寺本堂の木鼻狛犬と象。頭貫には鳥が彫刻されています。 |
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欄間には見事な彫りの狛犬の親子が戯れていました。 |
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この神社では社務所内の御神宝類を開放していて無料で拝観させてくれます。
入江長八作 神功皇后と武内宿禰人形 |
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西伊豆の中心として栄えてきた港町・松崎らしく、絵馬は船関係のものが多いようです。 |
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大小二頭の狛犬、親子でしょうか。親狛犬の後ろ足で耳を掻く姿がユーモラスです。 |
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漆喰の名工、伊豆の長八を輩出した土地としても知られている松崎の町には、
その技と伝統を伝えるナマコ壁を備えた町屋や土蔵が町内に多く残り、独特の景観を見せています。
現代に於いても、那賀川に架かる橋の欄干や明治大正風の時計塔に漆喰技法を用い、
漆喰の技と伝統を継承しようという試みがなされています。下の写真はなまこ壁通りの様子と、
明治初期に呉服商家として栄えた中瀬邸の蔵の扉の漆喰画です。
なまこ壁とは、壁面に菱形の平瓦を並べて貼り、「めじ」と呼ばれるその継ぎ目に
漆喰を盛り上げて塗ったもので、本来は防火や保湿、防湿、防虫を目的に造られたものだそうです。 |
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伊豆の長八美術館
松崎に生まれた入江長八は、江戸で狩野派の絵を学び、その才能を開花しました。
狩野派の技法と左官技術との融合によって、独自の漆喰芸術を編みだした長八の、
特に、コテを使って描いた絵画や壁画の技術は素晴らしく、見るものを非常に感動させます。
この美術館では入館時には虫眼鏡を貸してもらいその繊細な技法を余すことなく見学でき、
館内には有名な「近江のお兼」をはじめとして、約50点が展示されています。
ここでは伊豆の長八美術館内に展示されている作品の中から私の好きな作品数点を掲載しました。 |
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私達が以前参拝した足立区千住の橋戸稲荷神社
土蔵観音開き扉の裏側の鏝絵・男狐と母子狐のレプリカ。
本物は見学できなかったので感激でした。
東京の長八作品は殆どが戦災で焼失してしまったので、貴重な逸品です。 |
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