横瀬八幡神社

伊豆市修善寺256(平成19年3月4日)

 この神社は修善寺道路・修善寺ICを出て国道136号線で東に向かうと、狩野川の手前300mほどの左奥に鎮座しています。
 案内には「当社は、旧修善寺村の氏神として古来より厚く尊崇されている神社で、相殿は鎌倉二代将軍頼家公である。当所はここより二百メートル東側の月見ヶ丘に在り、ニ体の古像が祀られた旧祠であったが、後に当所へ社殿を建立し、頼家公束帯(正装)の立像を作り、神を引いて頼家公の廟とし、八幡と称した。社殿は現在も両扉となっており旧規を残している。右側の本社には、頼家公の母北條政子悪病平癒の伝説をもつ「孔門石」又は「玉門石」と呼ばれる陰石が祀られている。昔修禅寺の総門が当地横瀬の大門(字名)これより三百メートル下がった付近にあった時代に仁王像があったが、総門がこわれてしまった(徳川時代)に当社に移され、さらにある老婆の夢枕にこの仁王像が現れて、修禅寺に帰りたいと云うので、頼家公にゆかりのある指月殿に納めたという。この指月殿は、政子が非業の最後を遂げた、我が子の冥福を祈って建立したものである。
 祭礼日は毎年10月19日となっているが、最近は近くの日曜日に行なわれる。
 又昭和50年迄は三番叟が奉納されていたが、現在は後継者が少なく、行なわれていない。」とあります。
 同じ鎌倉幕府に縁の深い由緒ある史跡であるにもかかわらず、修善寺温泉郷の賑わいとはほど遠く、この社はひっそりと静かで、落ち着いた佇まいの神社でした。

神社入口 社号標
神橋 境内入口の明神鳥居
横に真一文字に伸びた注連縄が架かっています
 宝暦13年(1763)生まれのはじめタイプの狛犬で、今まで静岡県で見てきた狛犬の中では、一番のお年寄りのようです。よく似た兄弟狛犬が湯ヶ島の天城神社にいましたが、明和2年(1765)生まれですから、この狛犬より2年後の誕生です。でも、元々の造りも、保存状態も、此方の方が数段優れています。
 ドングリ目で、ゲジゲジ眉毛、鼻はぺちゃんこで横に大きく開いています。阿吽共に小さな突起があり、線書きの様な鬣は首までで短く、所々先がワラビの新芽の様に渦を巻いています。頭が大きく、顎の下には数本の筋が出来、尾は幣のように三段に開き、背中に張り付いています。全体的なイメージはは虫類系ですが、顔つきは「ガッツ石松に似ているよね〜。ガッチュー狛と呼ぼう〜。」と言ったら、夫に「失礼だぞ、お前。」と言われてしまいました。でも素朴で暖かみがあって、本当に似ているもん!!    狛犬と縁起の拡大写真はこちらで
(宝暦13年(1763)11月吉祥日建立)
拝殿 拝殿内の様子
本殿 比賣神社などの末社群
境内の様子