安倍晴明神社

阿倍野区阿倍野元町5-16 (平成18年1月4日)

御祭神は御存知、安倍晴明公。天慶7年(944)この地に御誕生になったと伝えられる。
昔、摂津国安倍野に安倍保名と言う人が住んでいた。ある時和泉郡の信太の森を通りかかると一匹の白狐が狩人に追われているではないか。憐憫の情からか、保名はこの白狐を助けてやるが、その際にけがをしてしまう。するとそこに葛の葉という妙齢の婦人が現れて介抱してくれるではないか。この先は勿論誰もが想像する通り、二人はいつしか結ばれ、やがて一人の男の子に恵まれる。名前は童子丸。二人は幸せな結婚生活を送っていたが、童子丸5歳の時元の白狐の姿を我が子に見られてしまう。狐の姿を見た我が子はひどく怯えたという。母の狐は恥じて、一首の歌を残して泣く泣く信太の森へと帰っていったという。
『恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉』
この童子丸が、のち陰陽師として知られる安倍晴明であるという。以上が伝説『葛之葉子別れ』が伝える安倍晴明誕生秘話。だから境内には、安倍晴明誕生の地という石碑もあり、晴明の母親という狐(何故か白くないのですが)の像もあります。元々安倍一族が住んでいたので阿倍野と呼ばれたのでしょうか。現在の社地は大正10年に晴明の子孫と称する保田伊之助氏が寄進し、大正14年に社殿を完成したという。そう言えば住所は阿倍野元町。すぐ近くに安倍保名郵便局もある。きっとこの地でお生まれになったに違いありません。
熊野街道に向かって建っています。熊野詣でに向かう人々が稀代の陰陽師、安倍晴明に旅の安全を祈願したのでしょうか。でも現在は晴明ブームで訪れる観光客も多いのでしょうか。安倍晴明の説明が溢れています。

晴明の母葛の葉を祀った神社が和泉市にあります。

    
熊野街道より望む神社入り口 神社入り口に立つ由緒書き
赤い前掛けをした剽軽な浪花狛犬
安倍晴明公、
なかなか美形だったようです。
人間の時はお淑やかだったようだが、
狐になると結構お転婆だったようです。
摂津名所図会にも出ている
安倍晴明産湯井の跡
拝殿

泰名稲荷神社。晴明の父保名を祀った神社か。でも何故保名が泰名になったのか?。また妻は狐かも知れないが当人は人間ではなかったのか。保名が稲荷に祀られる位なら人間と狐のハーフであった晴明を稲荷に祀る方がまだ正しいのではなかろうか。現に京都の晴明神社は、晴明が稲荷大明神の化身であるとの理由から一条天皇の命で創建されたという。私には解らない。

安倍晴明神社公式サイトはこちら。