増田神社

名取市増田2-3-13(平成19年7月25日)

 この神社は東北本線・名取駅の東約250m、旧4号線に面して鎮座しています。市街地の神社でとても綺麗に整備されていました。入口左には龍頭の灯籠、その後ろに狛犬が支えた石灯篭、という余り見かけない珍しいものがあり、その石灯篭の台座には明治時代の「几号水準点」が彫られています。又社殿左側には名取の古い風習・しばり地蔵が有り、現代でもしっかり祈願される方がいらっしゃるようです。

 御祭神:大土御祖神、奥津彦神、奥津姫神、配祀:建御名方神、大物主神、大日霊尊、玉島神、天穂日命、武甕槌神、菅原道真公
 例祭日:1月1日・元旦祭、1月14日・どんと祭、4月第二日曜日・例祭典、11月23日・新嘗祭、12月14日・歳越祭
 由緒:102代・後花園天皇の御代文安年中(1444〜48)に、南朝の忠臣菊池武光の一族菊池豊後が奥州に下向し、居をこの地に定めた時、豊後は大和国の生まれだったことから同国城上郡笠山の社より分霊して手倉田に祀りました。その後、永正年中(1504〜20)菊池左馬介の代に現在地に奉遷しました。藩政時代には笠山大荒神と称していましたが、明治の初めに笠山神社と改称、明治42年手倉田の諏訪神社、田高の神明社、上余田の天神社・琴平神社、手倉田堰根の玉嶋神社を合祀し、社号を増田神社と改称しました。その後も同44年、下余田の鹿島神社を合祀しました。それ以来、北町区、手倉田区、田高区、上余田区、下余田区の氏神として厚く崇敬され今日に至っています。詳しい社史は下記由緒書きでどうぞ。

龍頭の灯籠 神社入口 社号標
狛犬の石灯篭
四本の足を踏ん張り、背中を心持ち持ち上げて、歯を食いしばりながらも穏やかな顔つきで、石灯篭を背負っている健気な姿には感動を覚えます。灯籠の付属物ではなく、狛犬としてみても彫りの良い作品です。顔つきも好きですが、何といってもプリプリのお尻と、牡丹の花や小薔薇のような尻尾がチャームポイントでしょう…ふっ。
狛犬の拡大写真はこちらで
石灯篭台座に彫られた
「几号水準点」
神楽殿を兼ねた長床
拝殿前、建立年代不明の狛犬
やはり阿吽の位置は反対ですが横置きです。阿は高柳の多賀神社と同じく右前脚を招き猫のように挙げています。あちらはゴリラでしたが、此方は若干小さめでオランウータンというところでしょうか…。砂岩系の石なのでしょうか、もう表面がボロボロして、表情が今一見分けにくくなっています。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿 本殿
末社 松尾観世音碑
わら地蔵様
湯殿山碑