真名井神社

宮津市大垣(平成22年7月28日)

東経135度12分5.11秒、北緯35度34分57.39秒に鎮座。

 この神社は籠神社の北東約400m。籠神社の元の鎮座地に奥宮として鎮座しています。一の鳥居から境内まで約500m、嘗ての社域の広さが伺えます。神社は今でも鬱蒼とした森の中にあり、本殿は無く、磐座に神々を祀るという旧来の日本の神の祀り方をそのまま継続している所為か、感受性の鈍い私にも神秘的な魅力が感じられた神社でした。

 本殿はなく、拝殿の裏に2つの磐座があり、右の磐座主座は豊受大神を主祭神とし、相殿に罔象女命、彦火火出見尊、神代五代神を祀り、左の磐座西座は天照大 神を主祭神とし伊射奈岐大神・伊射奈美大神を配祀しています。真名井という社名は、境内に「真名井の水」という神水が涌き出ていることに由来しています。
 (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照)

 真名井原縁起
 上古ノ世丹後国未ダ分レズ丹波ト称ス 造化ノ霊勝天梯立眼下ニ連ナリ内ハ阿蘇海ヲ抱キ外ハ与謝海蒼々トシテ日本海ニ開ク 東ノ海中ニ冠島沓島神容ヲ現シ天神ノ示現日子日女ヲ祀リテ常世嶋トモ称ス 此処東北ニ神体山ヲ背負ヘル奇シキ一割アリ即チ元初ノ天神降リ来マセル処真井原ニシテ今太古ノ磐座存ス 東座ハ地上僅ニ現ハルト雖モ生命根源ノ神又御饌ノ神トモ申ス豊受大神鎮マリ給フ 大神ハ宇宙ノ一気発スル大元ノケノ神ニシテ時ニ月神ニ化シ或ハ海神トモ現ジソノ働キ変幻ス 之ノ神ハ籠宮祝部海部直ノ祖丹波道主王ノ娘八乙女ガ斎キ祭リシトゾ伝フ 瑞兆機ニ応ジテ表ハレ背後ノ山峡ニ狭霧立タバ水気根源ノ玄妙ヲ思フベク真名井ノ水ヲ手ニ結ビ又之ノ山ニ藤ノ花咲カバ神霊ノ気?醸化現シテ芳秀現世ニ寄サシ給フヲ知ル 真井原ニ神気発スル時風東ヨリ西ニ吹クト去ヘリ ゲニ大神ヲ祭ル神事懿徳天皇四年甲午ニ始マリテ古へ藤祭ト称シ欽明朝以後ノ葵祭ノ濫觴タリ 之ノ山ヲ天香語山又藤岡山或ハ比沼ノ真井トモ云フハ命名ノ深秘アリテ其ノ心ハ御生レノ神事ナリ 豊受大神東正中ニ鎮マルニ対シ西座ニ鎮マル雄大ナ磐座ハ大八洲国生ミノ元神伊射奈伎伊射奈美二神ノ体ニシテ日神此ノ処ニ所生スト伝へテ日之小宮ト云フ 伊射奈岐ノ神ハ天浮橋ヲ樹テテ磐座ノ女神ニ通ヒ以来之ノ磐座ヲ鶺鴒石トモ申シ岐美二神和シテ生ス 即チ天橋立ハ神人通行ノ梯ニシテ古ヘハ籠宮ノ境内参道ト為ス 神代ニ天上ナル天真名井ヲ挟ミテ日神素尊誓約シテ三女神五男神ヲ生メリ 其ヲ地上ニ求ムレバ之ノ真名井原ナラムト伝フ実ニ此ノ処両個ノ磐座ハ天地日月水火陰陽併祭ノ源基ニシテ民族ノ霊覚ノ象徴大和心ノ発祥ナリ 崇神帝ノ御宇天照大神倭ノ笠縫邑ヨリ真井原ニ遷移シ豊受大神ト同殿ニ鎮マリ吉佐宮ト申ス 二神ハ高天原ノ霊契ニ依リテ離ル可カラザル事一神ニシテ二座二神ニシテ一座ノ秘伝厳トシテ籠宮ニ存ス 是籠宮わ元伊勢ト申ス事ノ元ナリ 中書ニ曰ク天子ノ大社ハ必ズ霧露風雨ヲ受ク以テ天地ノ精気ニ達センガ爲ナリト 真名井社今ニ神代ノ風儀ヲ遺ス 天下萬民心アラバ来リ詣デテ世界平和ヲ祈リ灼然ノ霊気ニ浴サレン事ヲ  平成二年庚午旧五月五日

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道路角に立つ一の鳥居
ここから境内までは約500m程ありますが、嘗ての参道の面影はここにしか残されていませんでした。
社号標には「外宮大元宮吉佐宮」と書かれています。
社頭
社号標
「真名井神社 豊受大神元津宮ナリ 古名 匏宮 吉佐宮 与謝宮
一云 天吉葛宮 一云 比沼真名井 一云 久志浜宮 一云 元伊勢大元宮」
「真名井神社」「匏宮大神宮」
波せき地蔵堂 御霊水 天の真名井の水
二の鳥居
二の鳥居前に置かれた龍像
参道の様子
境内入り口
社殿前にいる現代風籠神社型狛犬
鬣、体の造り、尾の形などは籠神社の狛犬によく似ていますが、顔の大きさと厳つさの加わった造作が異なります。
狛犬の拡大写真はこちらで
境内の様子と社殿正面
社殿
磐座
右の磐座主座は豊受大神を主祭神とし、相殿に罔象女命、彦火火出見尊、神代五代神を祀り、
左の磐座西座は天照大神を主祭神とし伊射奈岐大神・伊射奈美大神を配祀。
天照大神小宮霊畤 天御中主大神霊畤
産盥
摂社入り口
愛宕大神 大綿津見神
熊野大神、道祖神 塩土老翁、宇迦之御魂
磐座
至る真名井原神体山