舞鶴市森872(平成22年7月27日)
東経135度23分49.1秒、北緯35度27分30.03秒に鎮座。
この神社は東舞鶴駅の南約800m、28号線沿いに参道入り口がありますが、自動車で行かれる方は西側の社務所近くから入られると良いでしょう。住宅街を貫く28号線沿いにある参道入り口から社殿までは約200m、参道に聳える木々の緑の帯は、エジプトで見た砂漠の中のオアシスの様な感じで、住宅街の中での貴重な緑・自然が残された神社です。
参道入り口には巨大な枯れ木の根元が残され、その奥の巨大な木々の下に社号表、朱の両部鳥居が立っています。参道には木々の枝が覆い被さり、昼なお暗いその中に境内社の八代神社、鹿島・香取神社、三安神社が点在し、やや明るく開けた左に社務所が配されています。
二の鳥居を潜ると境内で、周囲の木々の所為でしょうか、落ち着きと清々しさ、神聖な感じが肌から伝わってきます。その中央奥に妻入りの拝殿が、これまた落ち着いた佇まいで建立され、その奥、塀内の本殿は三尺×四尺の方形井戸の上に建立されているのだそうです。
社殿周囲や森の中には、森光稲荷神社、若宮稲荷神社、水神社、須佐神社などが点在し、二カ所ほど境内社跡地か祭場と思われる基壇がありました。また、今はもう余り水量はありませんが、杜清水と呼ばれる霊水が涌き出る神池もあり、本殿脇の塀沿いには、
元旦祭・夏祭の期間中だけ御霊水をいただける場所が設けられています。この御霊水はいただくと「長寿・幸運」を授かるそうです。
本殿の珍しい作りの由来とともに、全体の雰囲気が聖地・霊地に相応しい神社でした。
御祭神:天御影大神、誉田別大神
祭礼日:7月14日・15日
境内社:須佐見神社、水神社、若宮稲荷神社、森光稲荷神社、縁結神社、三安神社、鹿島神社、八代神社
由緒:当社の御祭神は天御影命亦の御名は大日一箇命にして創立年代は崇神天皇の御宇11年丹波道主之命の御祭給う所として延喜式内の御社也。
当社の例祭日は往昔より大陰暦6月14日なりしに、明治の御代に至り7月14日に改む此の例祭日は御鎮坐の祭日ならんかと推察す。
丹後風土記に曰く、杜に坐す彌加宜社文に曰く、彌加宜社は往昔丹波道主之命の御祭給う所也、杜の中に霊水あり、世に杜清水と称す、此の杜清水は1200年前の丹後風土記に記載せる太古と変わらず混々と湧出して、其名最も高く貴重なる御霊泉也。
(「参拝の栞」より)
彌伽宜神社は通称大森神社と呼ばれ古来近郷によく知られたお宮でありまして、其の御祭神は天御影命(アメノミカゲノミコト)亦の名は天目一箇命(アメノマヒトツノミコト)と申し神代において刀、斧等諸道具を造り始められた産業の始祖で、皇孫命に仕えて天孫降臨になった三十二神の内の一神にして、創立年代は今から二千六十余年前即ち人皇十代崇神天皇の御宇十一年丹波道主之命の御親祭のなった延喜式内の御社です。
社中及び境内二ヶ所にある神泉は有名で、丹後風土記に曰く「杜座弥加宜社文に曰く、弥加宜社は往昔丹波道主之命の御祭給所也 杜中に霊水あり世に杜清水と号す」此の杜清水は、千二百年前の丹後風土記に記載されており亦「延齢泉」とも申されます。
其の社中のものは三尺に四尺の方形で、それが神殿の中心となっているのであります。
相殿は誉田別尊でありまして、境内神社は参拝順に挙げますと
一、須佐見神社…素戔嗚命 大己貴命
二、水神社…美津波能賣命
三、若宮稲荷神社…保食命
四、森光稲荷神社…大宮網賣命
五、縁結神社…大国主命
六、三安神社…天照大神
七、鹿島神社…武甕槌命
八、八代神社…天照大神之御子 五男三女神
以上八社であります。
境内は、京都府文化財環境保全地区(平成3年)
本殿は、京都府登録文化財(平成3年)
(「タウンページ 彌伽宜神社社務所」より)
28号線沿いにある参道入り口 | |
参道入り口にある巨大な枯れ木 | |
社頭 | |
両部鳥居 | 社号標 「郷社弥加宜神社」 |
参道の様子 | |
参道途中に祀られる境内社:八代神社(天照大神之御子 五男三女神) | |
八代神社から北の参道の様子 | |
神橋 | 自然石を巧みに使った灯籠 |
参道途中に祀られる境内社:鹿島・香取神社(武甕槌命) | |
参道途中に祀られる境内社:三安神社(天照大神) | |
三安神社から北の参道の様子 駐車場・社務所の向こうに境内の入り口が見えてきました。 |
|
境内入り口 二の明神鳥居 | |
境内の様子 | |
拝殿前、明治23年生まれの狛犬 縦置きで、阿吽の位置が反対です。全体的な作りは出雲丹後狛犬風ですが、顔つきに獰猛さが無く、上腕の発達の仕方や滑らかな体つきなど、独特の姿態をしています。福井県高浜町の青海神社にそっくりさんがおります。 狛犬の拡大写真はこちらで |
|
(明治23年(1890)6月建立) |
拝殿 |
本殿 水を祀る社として相応しく本殿は三尺×四尺の方形井戸の上に建立されています。 |
境内社:森光稲荷神社(大宮網賣命) | 境内社:若宮稲荷神社(保食命) |
境内社:須佐神社(素戔嗚命 大己貴命) | |
境内社:水神社(美津波能賣命) | 境内社:水神社? |
境内社跡地?祭場? | |
社殿左右に置かれている先代狛犬 吽は無残な姿になってしまいましたが、阿はお役目を終えて ホッとしているのでしょうか?笑顔も見えているように感じます。 |
|
手水舎と御霊水 元旦祭、夏祭の期間中、特別に社殿左脇に御霊水をいただける場所が設けられます。 この御霊水をいただくと「長寿・幸運」を授かるそうですから、 関心のある方は、是非この期間中に御参拝ください。 |
|
参道途中のご神木 | |
境内の木々とご神木 | |