野根八幡宮

安芸郡東洋町池(平成19年3月30日)

 この神社は国道55号線で南下して行き、高知県に入って約6km、相間川を渡って野根の町に入る旧道にはいると、すぐ右手に鎮座しています。境内は鬱蒼とした木々に覆われ、薄暗い感じがしますが、それだけに尚更神域の雰囲気が感じられました。
 この社は毎年10月の第一日曜日に、五穀豊穣を祈願するための秋祭りが執り行われます。その際神輿渡御と共に、県下唯一の「流鏑馬」の神事が行われています。この神事は一旦は途絶されていたようですが、平成3年に23年ぶりに復活したそうです。昔は、春日神社までの間7ヶ所に的が作られ、騎射していたそうですが、現在では八幡宮を朝出発し、春日神社まで約4kmを往復し昼過ぎ戻って来ます。馬場には木の板を組んだ2ヶ所の的が作られ、二人の騎手がそれぞれ2つの的を3度、計6回騎射します。その後、「障害飛越」など馬術の披露もあり、最後に、2頭の馬で「早駆け」が行われ、秋祭りが終了するのだそうです。
 祭礼の案内はありましたが、創建由緒などの案内は無かったので不明です。

神社入口 境内入口
文政6年(1823)生まれの浪花狛犬。吽には角が付いています。
(文政6年(1823)建立)
境内にはいるとすぐ横に約100mの長い参道が続いています。「昔は入口が違っていたのかしら?」と思っていたら、拝殿前に「流鏑馬」の案内がありました。この長い参道のような道は、流鏑馬用の馬場だったのですね。私達夫婦が氏子となっている「穴八幡神社」も、毎年5月の連休にすぐ近くの公園を使用して「流鏑馬」の神事を行っていますので、納得! 穴八幡神社は近くの学習院大学の馬術部から、馬も人もお借りしており、多分謝礼も微々たるものだと思うのですが、この社は馬術クラブからの借り入れで結構費用がかさむとのこと、祭礼の維持も大変な時代になってきました。何とか何時までも継承して頂きたい伝統行事です。
社殿側から見た境内の様子 拝殿
弊拝殿 本殿
本殿木鼻の龍
境内社二社
鎮守の杜の様子