淀姫神社

福山市鞆町後地(平成20年3月23日)

東経133度22分51.6秒、北緯34度22分32.75秒に鎮座。

 この神社は鞆港の入口の丘の上に鎮座しており、対岸の鞆城からも良く見えました。
 入口の左には面白い狛犬が遊ぶ百度石や、星の浦の地名の由来となった隕石のレプリカが置かれ、石段を上がった丘の頂上部分が境内となっています。境内からは鞆の浦の景観が良く見え、晴れた日にはさぞや素晴らしい瀬戸内の景色が見られることと思います。

 御祭神:淀姫命(淀媛命・虚空姫命)、大山祇紙、加具土紙、高龗神、奥津比古神、奥津比女神
 例祭日:旧暦7月7日(ダンゴ祭り)
 由緒:この社は沼名前神社の境外社です。
 神功皇后が三韓征伐のため西国下向の際、鞆の浦の地に寄泊しました。帰路携帯していた「鞆」を奉納し、海神・大綿津見命を祀った際に、妹君の淀媛命を祭主として奉任させました。その神社が沼名前神社(渡守神社)の起源です。
 数年後に淀姫命は鞆の浦を去りましたが、後世その特を偲び氏神として奉斎し、鞆の浦湾の入口の丘の上に鎮座する護り神として現在に至ります。
 現在の社殿は大正3年に建立。平成13年に修復。

神社遠景
神社入口
入口左の百度石
百度石に狛犬が居るのは初めてです。それも二匹が仲良く百度石を挟んでかくれんぼをしているように見えます。お尻を見ると玉乗りと同じ造りですが、前から見ると石工さんの遊び心がブンブン伝わってきます。面白い趣向の凝った造りですね。この百度石の狛犬は能登原・八幡宮と此処だけで見かけましたが、まだ他にも有るのでしょうか? じっくり探してみたいですね〜。
拡大写真はこちらで
(慶応4年(1868)5月建立)
入口左の隕石(レプリカ)
石段途中、建立年代不明の玉乗り狛犬
この狛犬は、横広の顔で、だるまさんのような目と鼻の大きさ、透きっ歯の鋸歯が独特の雰囲気を醸しだしています。玉乗りでありながら、今まで見てきた物とは全然感じが違います。
 狛犬の拡大写真はこちらで
石段途中、一体だけの先代玉乗り狛犬
花崗でこれだけ摩耗が激しいのは結構古いのでしょうか?
拝殿 本殿
境内から見える鞆の浦の景観
境内右手の淀姫会館では、おひな祭りが開催され地域の方々が集まって和紙の雛人形造りをしていました。又、江戸時代から地域に伝わる雛人形の展示も在り、ボランティアの方から、雛人形の変遷やこの地域に伝わる流し雛の由来なども教えていただき、大変勉強になりました。お土産に可愛い手作り雛を一対戴き、我が家に飾らせていただきました。