懸(あがた)神社

下呂市萩原町桜洞(平成17年8月22日)

高山本線・飛騨萩原駅から北東に約1.2km、萩原警察署から国道41号線を北へ、朝霧橋交差点を右折し次を左折。高山本線の下を潜り、道なりに行くと、右手に高いスギの木が見え、懸神社が鎮座しています。社地付近には縄文時代の遺跡が残り、1kmほど西には、金森長近に滅ぼされるまで三木氏の居城「桜洞城」がありました。御神体は本殿下の大石で、明治41年、天王社と熊野権現を合祀し、又、本殿裏の杉の御神木が県天然記念物に指定されています。けれど私たちにとって何よりも一番嬉しかった事は、本殿脇にその形状から見てかなり建立年代の違う、3対ものはじめちゃんがいたことでした。

狛犬の拡大写真はこちらで

社号標

境内から見た入り口

拝殿

本殿

(文化4年(1807)建立)

(天明4年(1784)建立)

この神社のはじめちゃんの中では一番若い子です。身体に年代のみ為らず奉納者の名も刻まれています。左の子は少し口を開けているように見えるので阿吽が反対位置にいます。阿は子犬、吽は子熊の様に見えます。前足が長く後ろ姿は猫のようです。

耳がチョコンと立ち眉毛が盛り上がりアーモンド状の眼をしています。阿吽が反対で健康そのものの歯並びをむき出して、俯き加減ながら笑い顔のように見えます。遠慮がちな鬣がとても可愛く見えます。痩せた身体でお腹の部分に奉納者と年代が彫ってあります。

建立年が彫ってありませんが、この子が一番のお年寄りと思われます。殆ど扁平な顔にほんの少し耳が立ち、目や口は線描きです。イルカのような体つきで直線的な前足が付いています。後ろ足や尻尾は鋭角的に盛り上がりが見られます。

その他もう一体いましたが、首から上がありませんでした。