穂見神社

韮崎市旭町上條南割(平成17年6月5日)

この神社は県道12号線沿いの上條南割竹ノ内地区に鎮座する穂見神社里宮です。奥社は苗敷山頂に有ります。由緒によると、苗敷山には古来より鳳凰山を拝する斎場があったそうですが、西暦724年、六度仙人と山城王子が長く続いていた水害から住民を救い、稲作を教えました。穂見神社はその徳に感謝し造営されたそうです。現在の奥社社殿は1736年に再建されたといわれ、本殿、渡殿、拝殿が一体化された権現造りは韮崎市の重要文化財に指定されているそうです。又現在では県内唯一の山岳信仰の神社として知られています。

(昭和41年10月建立)

神社入り口

拝殿

しょうわ狛犬

落ち着いた朱色の本殿

高く聳える神楽殿

【狛犬情報:naitoさんより、北巨摩地方の神社の由緒・沿革を戴きましたので補足致します。】
 御祭神:天之底立命、国之常之命、豊受姫命
 上古、甲斐の国が洪水により湖水と化した時、鳳凰山に住む六度仙人が、蹴裂(ケサキ)明神と力を合わせ、南山を決削して、水を治め平野とし、里に住む山城王子がこの地を耕し、稲苗を敷き、民に米作りの道を教えた。これを以って国中の人々は、六度仙人を国立大明神、山代王子を山代王子権現として両神を山頂に祀り苗敷山と呼んだ。聖武天皇の御代神亀元年(724)に延喜式内社、穂見神社を建立した。中世になり山岳信仰の仏教、修験道との習合が行われ。神社と寺の諸堂は山頂に正殿・拝殿・客殿・鐘楼堂・随身門・籠屋等19棟、麓に里宮、西郡古道に沿って建つ三つの里坊等8棟あり夫々大久の仏像を奉っていた。 農事の神として県内外に多くの信者がいた。 特に武田家の崇敬が篤く、信玄の武田八幡神社造営(天文十年)時には、苗敷山住阿闍(?)利栄真を小檀那としている。