山梨岡神社

笛吹市春日居町鎮目(平成17年5月29日)

この神社は石和温泉駅の北約900mの御室山の麓に鎮座しています。境内案内板によると式内社で旧社格は郷社。人皇十代崇神天皇のとき、国内に疫病が流行し災害も多いので、勅命により御室山頂に創祀され、その後、成務天皇の御代に麓の梨樹を伐り拓いて神戸を遷し「甲斐ヶ根・山梨岡神社」と号した。「やまなし」の語源発祥の地であり、「しずめ」の地名も往古軍団が屯した名残りである、とあります。御祭神は大山祇命 、別雷命 、高寵神。
国道140号線の山梨岡神社の社号標から続く参道は約300m、山を背後に控えた境内は早朝も手伝って水の流れる音しか聞こえない静寂の中に凛とした空気を漂わせていました。境内に入って直ぐ左には神池が澄んだ水を満々と湛え、御神木の古樹は天高くその枝を伸ばし、陽光を一身に浴びて光り輝いていました。どっしりと落ち着いた拝殿と、新装なった神楽殿の背後に建つ本殿は、室町時代末期、飛騨の匠造営の一間社隅木入春日造、向拝付屋根こけら葺で国指定重要文化財です。以前、県指定無形文化財の太々神楽を見にきたときには沢山の人が居たり、神楽に夢中になり、落ち着いて神社そのものを拝見していなかったので、今回の印象とはかけ離れた記憶しか残っていませんでした。やはり神社の参拝は平常時のほうが落ち着いて拝観できて良いな〜と思いました。

(昭和8年12月23日建立)

国道脇に建つ山梨岡神社の社号標

300mも続く長い参道

緑が美しい神社入り口

満々と澄んだ水を湛えた神池とその中に立つ御神体の大岩

神楽殿

堂々とした拝殿

勢いのいいご神木

中々利かん気の強そうな顔立ちのしょうわ狛犬

国指定重要文化財。
室町時代末期、飛騨の匠造営の一間社隅木入春日造、向拝付屋根こけら葺の本殿

境内社、お狐様がいらっしゃるので稲荷社でしょうか。