鳴神社

和歌山市鳴神(平成18年3月25日)

 この神社は阪和自動車道・和歌山ICを出て24号線で南下し、花山の信号を左折。143号線で東に向かい、高速道路手前で右折し、小川を渡ったら左折すると200mで右側に鎮座しています。

 由緒には「当社は延喜式内名神大社往古紀伊湊を開拓した紀伊忌部氏により創建せられた。主祭神天太玉命(向かって左側本殿)及び祓戸の神速秋津彦命 速秋津姫命(向かって右側本殿)を祀る」とあります。
 この神社は紀北では伊太祁曽神社に並んでの古社といわれている式内社です。同じく境内社の香都知神社(軻遇突智命)、堅真音神社(神吾田廉葦津姫命)も式内社という由緒ある神社で、創建時期も分からないほど古から祀られていたようですが、藤原氏の台頭とともに、同じ祭祀を司る中臣氏に圧迫されて、朝廷内に於ける影響力が弱くなった忌部氏が衰退し、それと共にこの神社も衰退していったと言われています。現在の御祭神・天太玉命は忌部氏の祖で、神速秋津彦命 速秋津姫命は水戸(みなと)の神・堤防あるいは水門を護る神です。
 木の国の神社らしく、こんもりした鎮守の杜は遠くからでもよく見えましたが、境内脇の駐車場には、昔は境内内にあったと思われる池に神橋が架けられていたものの、今はもうフェンスに遮られ境内に入ることは叶いません。今は、綺麗に掃除された境内には親子連れが遊び、長閑な雰囲気の神社となっていました。 

今は使われていない駐車場の神橋 社号標
神社入り口 拝殿
昭和4年生まれですが、今回の旅で一番変わった狛犬でした。
おかっぱ頭、プードルのような胴長の体型で、尻尾をピンと立て毅然とした態度をしています。
関西系の狛犬には見えません。
(昭和4年11月建立)
左右に2つ並んでいる拝殿と幣殿。
左は天太玉命、右は速秋津彦命・速秋津姫命を祀っています。
左側天太玉命を祀る本殿 右側速秋津彦命・速秋津姫命を祀る本殿
境内社・夢明神社と末社
境内社・稲荷神社 ご神木の大ナギ
明治に合併合祀された式内社、堅眞音神社・香都知神社扁額と入口。
堅眞音神社・香都知神社の拝殿・幣殿・本殿
境内に咲いていた水仙、梅、椿