和歌山県

 和歌山県は紀伊半島南西部に位置し、また本州の最南端でもあります。古くは「木ノ国」「紀伊国」と呼ばれていました。自然では澄み切った紺碧の海と深山幽谷を流れる清流に恵まれ、また吉野・大峯、熊野三山、高野山と県内三カ所に山岳信仰の霊場が産まれ、其処を訪れるためにそれぞれの参詣道が出来あがり全国から人々が訪れる様になり、日本の宗教・文化の発展や交流に多大なる影響を及ぼしてきた、自然と歴史文化に恵まれた県ですが、その一方、小規模な平野を除き、そのほとんどが山がちな県でもあります。
 和歌山に最初に人が住んだのは縄文時代で、今から約3万年前、その後弥生時代には紀ノ川沿いや海岸沿いで稲作が始まり、4世紀初頭には巨大な経済力と権力をもった豪族が出現しました。
 奈良時代には和歌浦への天皇の行幸が行われ、平安時代初頭(816)には空海が高野山に金剛峯寺を建立し、平安時代中期(907)の宇多法皇の御幸にはじまった熊野詣は、白河上皇以後盛んに行われました。
 江戸時代には初代紀州藩主として徳川頼宣公が和歌山城に入城して以来、約300年の間、徳川御三家・紀伊徳川家の藩領でした。
 明治期の廃藩置県により、和歌山県、田辺県、新宮県が設置され、その後、三県が合併して現在の和歌山県となりました。
 2004年7月1日には 「紀伊山地の霊場と参詣道」がユネスコ世界遺産として登録され、ますます熊野三山、高野山、西国観音霊場などの社寺参拝が注目される様になりました。(わかやまこども情報館参照)

熊野本宮大社社殿