王子神社

紀の川市粉河町東野(平成18年3月26日)

 この神社は、旧那賀町と旧粉河町の境あたりに鎮座していますが、昔は那賀町と一体だったのでしょうか?すぐお隣の那賀町の方に王子という地名が残っている不思議な現象が起こっています。
 直接の由緒はわかりませんが、那智の青岸渡寺、紀三井寺とともに紀州三大霊場の名刹である粉河寺には、大伴船主が延暦年中(782〜806)に上丹生谷村の丹生神社を勧請したと同時期に東野村の王子神社(天忍穗耳命)を勧請したと伝わっており、創建はそれ以前と考えられます。
 又、国指定の有形民俗文化財となっている王子神社の名つけ帳は、宮座の構成員の家で生まれた男子の名が書かれている巻物です。文明10年(1478)が書きはじめで、現在まで書き続けられているため、今では巻物の長さが80メートルを越えるといわれています。黒箱とは、先祖伝来の重要文書を保管するための箱で、名つけ帳はこの中に所蔵されています。外側が黒く塗ってあることからこの名がついたとされています。(粉河町観光案内より)

神社入り口 横に広い大きな割拝殿
弊拝殿と玉垣 綺麗な春日造りの本殿
明治38年生まれの、垂れ耳、丸い鼻、牙が可愛い狛犬。
背中が丸まって柔軟そうな体つきをしています。
(明治38年旧4月建立)