西田中神社

紀の川市打田町中井阪(平成18年3月25日)

 この神社は14号線(和歌山打田線)の中井阪バス停近くに鎮座しています。
 この近辺にはもともと地主神が八社あり、田中の八社と呼ばれてきましたが、戦後、アメリカ進駐軍の指令により各4社ずつ合祀され、東田中神社、西田中神社と改称されたのでした。ここ、西田中神社は玉垣に囲まれた綺麗な境内の奥に横に広がった大きな拝殿が建ち、その前面には、未だ真っ白な平成生まれの印象的な狛犬がいました。その拝殿の奥、白い土塀に囲まれた一隅に、県指定文化財の華麗な本殿が二棟建っていました。向かって左の羊宮神社本殿は一間社隅木入春日造、檜皮葺の建物で、室町時代末期の造営と考えら、右の八幡神社本殿は二間社流造の檜皮葺の建物で、寛永12年(1635)の建築で、両本殿とも各時代の特徴をよく表しているそうです。この地域の社殿はどうしてこうも素晴らしいものばかりなのでしょうか、只々、感心して眺めるばかりでした。
 案内によると、この神社は、もともと宮城県社鹿郡琴の羊ケ崎神社から勧請された羊の宮神社と呼ばれていましたが、昭和21年、打田町尾崎に鎮座していた若宮八幡宮が合祀され西田中神社と改称されました。主祭神は火産霊神、配祀は経津主命、武甕槌神、素戔嗚命、菅原道真公、八王子神、大年神、天忍穂耳命、誉田別命、足仲彦命、気長足姫命、天照皇大神、市杵島姫命、上筒男命、澳津彦命です。

神社入り口 平屋造りの拝殿
縦置きで「あっち向いてホイッ。」頭でっかちのしょうわ狛犬。
(平成6年10月建立)
県指定文化財・羊ノ宮本殿 県指定文化財・八幡神社本殿
拝殿右側の神輿倉 勢いの良いご神木、楠