三郷八幡神社

海南市下津町黒田(平成18年3月27日)

 この神社は、紀勢本線・加茂郷駅の南約500m、ミカン畑に囲まれた小高い丘の上に鎮座しています。

 案内によると、御祭神は大鞆和氣神(応神天皇・本殿)、菅原道眞(右殿)、住吉明神(左殿)です。社伝によれば久安年間(1145〜1151)に浜中の荘上村大森の総氏神を元山の西尾に遷座、さらに文明年間(1469〜1487)現在地に遷座したと伝えられます。「さんごの宮」ともいわれ、春祭には大投餅、秋の例大祭には、子ども神輿渡御、神火祭を行っています。本殿は室町末期の特徴をよく残している、檜皮葺三間社流造で国指定の重要文化財となっています。
 入口が分からず、みかん山を一山越してから「おかしい、こんなに行くはずはない。」と思い直し、戻ったところでミカン農家の方にお聞きしてやっとたどり着いた神社でした。車では近くまで行けず、駐車場もなく、細い農道の隅にやっと車を置き歩き出しましたが、そこからが又大変。緩いといっても坂道を600mほども登ったでしょうか。後一週間もすれば桜も満開で、お花見気分で楽しい行程だったでしょうが、誰の行いが悪かったのでしょう、生憎未だ桜は殆ど咲いていませんでした。残念!
 大変な思いをして参拝した神社ですが、参道は桜並木のトンネル、境内は、水仙・アジサイ、つつじ、紅葉など四季折々の草木が植えられ、又、本殿や狛犬など古き良き物を大切に保存修理している、心配りの行き届いた感じがする神社でした。

参道入口。
ここから更に600mほどの登りが続きます。
緩やかな階段の参道
参道は若木の桜並木が続きますが
未だ殆ど蕾でした。
坂道の参道もやっと終わりを告げたようです。
二の鳥居を潜ると平坦な参道に変わります。 其処は桜のトンネルでしたが、
桜は未だチラホラとしか咲いていません。
社号標と割拝殿 境内の様子
弊拝殿下の安政4年(1857)生まれの狛犬。
耳を横に立て、眼には光彩が描かれ、首にはネックレスのような渦巻き鬣を巻いています。
吽は角付きで、何故か阿吽共に空を見上げています。
浪花にしてはとても穏やかな感じがします。
(安政4年(1857)8月建立)
永禄2年(1559)建立で、室町末期の特徴をよく残している、
檜皮葺三間社流造、国指定重要文化財の本殿。
参道には桜の他に水仙も綺麗に植えられていました。