城山神社

伊都郡かつらぎ町中飯降(平成18年3月26日)

 この神社は紀北農芸高校・農業大学校のすぐ東、田所氏の城跡に鎮座しています。

 案内によると、主祭神は天照皇大神、配祀は市杵嶋姫命、奧津彦神、須佐之男命、譽田別命、五男三女神、境内社の山神社に牛神、大將軍神をお祀りしています。延喜7年(907)正月に天野大社明神(丹生都比売大神、高野御子大神、大食都比売大神、市杵島比売大神)を勧請したと云われていますが、現在、市杵島比売大神の姉神である天照皇大神が主祭神となり、市杵島比売大神(厳島明神) のみその名が見え、丹生都比売大神の名は見えません。
 明治40年に近隣の無格社を合祀し、大神社を城山神社と改称しました。
 この神社には狛犬が3対棲息していますが、全て江戸時代建立で、今でも大切にされているようで安心しました。

神社遠景 社号標
神社入り口 脇参道入口
入口鳥居脇の安政2年(1855)生まれの狛犬。
阿には台座からはみ出し、親の足に縋っているような子狛がいます。
顔は上向きで潰れ気味、阿の生えそろった前歯が可愛く、
伸び上がるような姿勢の良い狛犬です。
(安政2年(1855)8月建立)
参道途中の境内社・山神 境内から入口を振り返る
拝殿 本殿
本殿前の慶応3年(1867)生まれ、典型的な浪花狛犬。
江戸時代最後の激動の年に奉納されています。
この時、御三家である紀州藩の動向は余り話題になりませんが、
どういう対応が取られたのでしょうか。
狛犬一つからも歴史を色々考えるきっかけになります。
(慶応3年(1867)9月3日建立)
脇参道にいる、嘉永2年(1849)生まれの狛犬。
階段から落ちたのか、阿の顔面左側が欠けています。
上半身が大きく、お尻の小さな狛犬で、眼がパッチリ、鼻が目立ちます。
(嘉永2年(1849)9月建立)