熊野那智大社

東牟婁郡那智勝浦町那智山(平成18年3月29日)

改めて鎮座地を紹介する必要もないでしょう。観光パンフレットにも載るような神社は、我々の手に余るのだが、参拝して知らん顔は出来ません。簡単に紹介しましょう。

現在は473段の石段を登った、山の上に社殿があるが、元々は、現在、飛瀧神社がある那智の滝に社殿があり滝の神を祀ったものだと考えられる。那智の滝は「一の滝」で、その上流の滝と合わせて「那智四十八滝」があり、熊野修験の修行地となっている。瀧という字がさんずいに龍であるように、元々この地は龍神信仰がその原点ではないでしょうか。竜宮城が海の中にあるように、龍神信仰は海洋民族のものと考えられます。黒潮の流れに近いここ熊野ですから、当然かも知れません。そう言えば神武天皇もわざわざこの地から大和へと向かわれたようです。神武天皇の父は鵜葺屋葺不合命。妻は玉依姫。祖父は彦火火出見尊(山幸彦)、妻は豊玉姫。何と神武天皇の4/3は海神の血だったのです。現在でも清めの塩とか、飲み屋の入口に盛塩があったり、海洋民族起源と思われる、風習が残っているのはそのせいでしょうか。

勝手な想像を加えない由緒正しい由緒書きはこちら。

入口。早朝なのでまだ観光客はいません。

参道途中で睨みを利かす鈴昭和。

まだ参道はつづきます。

拝殿

拝殿奥深くにお住いの神殿狛犬。

第一殿 滝 宮 大己貴命(おおなむじのみこ) 千手観音
第二殿 証誠殿 家都御子大神(けつみこのおおかみ)、素戔嗚尊(すさのおのみこと) 阿弥陀如来
第三殿 中御前 御子速玉大神(みこはやたまのおおかみ)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと) 薬師如来
第四殿 西御前 熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)、伊弉冉尊(いざなみのみこと) 千手観音
第五殿 若 宮 天照大神(あまてらすおおかみ) 十一面観音
第六殿(八社殿) 禅師宮 忍穂耳尊(おしほみのみこと) 地蔵尊

御県彦社:武角見(たけつのみ)命。

平重盛の手植えと伝わる、樹齢約800年の楠。