多富気(たふけ、たぶけ)王子神社

東牟婁郡那智勝浦町大門坂 (平成26年10月6日)

東経135度54分04.70秒、北緯33度40分04.96秒に鎮座。

【神社情報・剣貝さんより】
多富気王子(たふけ、たぶけおうじ)は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある神社 旧蹟。九十九王子の最後の一社である。大門坂登り口にほど近い、夫婦杉からすぐ上部のところにある。

『中右記』、「熊野道之間愚記」(『明月記』所収)、『修明門院参詣記』といった主要な中世参詣記には見られず、史料上で確認できるのは近世の地誌・旅行記の類においてである。『紀南郷導記』(元禄年間)には近隣の市野々村の小字である二ノ瀬にある若一王子社の小祠として記述され、寛政6年(1794年)の『熊野巡覧記』には児宮とある。

起源や由緒など、不明なところが多い。「手向け」から転じたとする説や、この王子社を設けた那智山の社僧の名にちなむとする説(『那智勝浦町史』)、那智山参詣の祓所とする説などがある。『紀伊続風土記』では若宮の名の他、道祖神を祭神とする旨の記述が見られる。江戸時代には社殿があったと伝えられているが、1877年(明治10年)に熊野那智大社の摂社のひとつ児宮として境内に移され、跡地には石碑と庚申塚のみが残されている。

中辺路

多富気王子社跡。中辺路最後の王子社跡。


児宮

東経135度53分35.61秒、北緯33度39分56.76秒に鎮座。

熊野那智大社入口。写真右側が児宮です。

振り返って、写真左です。

社殿

社号標等