伏木神社

高岡市伏木東一宮17-2(平成18年11月25日)

 この神社はJR氷見線・伏木駅の北西約450mに鎮座しています。線路東に建つ社号標から社地までは250m位有り、入口からは階段の参道です。明るい境内は綺麗に整備され、参道脇には大正5年生まれの耳垂れ寸胴狛犬と、鎌倉時代のものと思われる出雲構え獅子の狛犬が建立されていました。

 御祭神:天照皇大御神・豊受大御神(お伊勢さん)、応神天皇・神功皇后(八幡神)、菅原道真公(天神)、加具土神
 由緒:近郷11ヶ村の総社として由緒ある神社ですが、社伝によれば、奈良時代・聖武天皇の御代、天平4年(732)に海岸に奇端があり、神明宮として伊勢神宮から布師浦の蔵ヶ浜に勧請され、海岸鎮護・住民の守護神として創祀されました。万葉の歌人・越中国守・大伴家持も、在任した天平の頃この社を崇敬したと伝えられています。その後、社地は波浪の侵食を受けて幾度か遷り、江戸時代の末期、文化10年(1813)、現在地の越中国府別館跡に遷座し、その地にあった八幡社を合祀しました。この時、神幸供奉として伏木曳山が造られ、勇ましい曳山行事となって現在に至り、5月の例祭「けんか山」では、御神輿の渡御が行われ、そのお供として母衣(武者行列)、花傘、行燈などが作られて賑わいます。明治16年、伏木神社と改称されました。社宝として鎌倉時代のものと思われる狛犬一対と、寛文6年(1666年)の浦高札があります。

社号標 神社遠景
神社入口 大きなコンクリート製の拝殿
大正5年生まれの耳垂れ寸胴狛犬。牙がチャームポイントです。
どんぐり眼で一文字眉、大きく渦巻いた鬣、前脚には余り気味のお肉が垂れています。
尾は立ち大きく広がって腿にかかっています。
(大正5年建立)
社宝の鎌倉時代のものと思われる狛犬一対。
出雲構え獅子の様ですが、磨耗が激しく細部までは判別不能ですし、阿の尾は欠損しています。
おまけに阿は植え込みの中で殆ど見えません。
神社が「鎌倉時代のもの」として社宝にしているくらいですから記録が残っている
のだとは想うのですが、今までの経験からすると来待石でここまで保つのは奇蹟です…。
拝殿内の様子 本殿

由緒と狛犬の拡大写真はこちらで