放生津八幡宮

射水市八幡町2-2-27 (平成18年11月25日)

 この神社は後が新湊漁港東地区という海べりに鎮座しています。旧県社で、通常私達が参拝する神社としては破格の大神社で、境内の規模もさることながら、拝殿、狛犬など驚きに値する大きさでした。現社地のある八幡町も、その西の地区名・放生津町もこの神社に因んで命名されたようです。

 また、境内には
 大伴家持碑「あゆの風いたく吹くらし奈呉の海人の釣りする小舟こぎ隠るみゆ」、
 芭蕉句碑「早稲の香や分け入る右は有磯海」
が建っています。

 御祭神:応神天皇、相殿:仁徳天皇
 由緒:天平18年(746)大伴家持卿が越中の国司として在任中に、奈呉の浦の景勝を愛し、豊前国宇佐八幡神を勧請して奈古八幡宮を興しました。後、北条時政が再興したと伝えられます。正和年間(1312〜)放生津城主・名越時有が社殿を造営し、室町時代になると、地域は石清水八幡宮領となり、永禄年間(1558〜)には上杉謙信の兵火にかかり社殿が焼失、神保長職が再興しました。現在の社殿は大坂城西丸および高野山御影堂の修復に当たった高瀬輔太郎が棟梁となり、文久3年(1863)に再建しました。
 例大祭:10月1日〜3日(特殊神事として放生会、曳山神事、築山神事があります。)

神社入口 境内と二の鳥居
大きく立派な拝殿 本殿
境内の岡崎現代型狛犬
大きい…!! とにかく大きい木彫神殿狛犬です。
狛犬としては珍しく市指定文化財だそうですが、
天才的作者・矢野啓通が19才の時の作品だということですから驚きです。
阿吽が反対位置にいて、吽には角が付いています。ライオン顔ですが、
ほのぼのとした表情で作者の性格が偲ばれます。
全体的には筋肉質で力強く、背骨や血管を浮かび上がらせたりして、
作者同様若々しさがみなぎった感があります。
深彫りの名人ということですが、何本にも別れた尾の
表現に其の真骨頂が出ているように感じました。
(弘化3年(1846)建立)
彫りの深い拝殿の木鼻・狛犬
迫力満点、拝殿の木鼻・龍頭
拝殿の挙鼻・龍三態
境内社・火ノ宮社 境内社・来名戸社
大伴家持を祀る境内社・祖霊社 境内の様子

狛犬の拡大写真はこちらで