和田御�ｱ神社

米子市大篠津町2079(平成21年7月30日)

東経133度15分46.08秒、北緯35度29分14.02秒に鎮座。

　この神社は大篠津小学校西に鎮座しています。入口に建つ社号標は平成12年10月の「鳥取県西部地震」の時に倒壊した二の鳥居笠石を利用し、永く後世に伝えようとしている物だそうです。地震大国日本…今年もあちこちで地震による被害が出ています。又、私達が住んでいる地域で何時地震が発生するか予測は付きません。何でも忘れやすく諦めの良い日本人…被害に遭われた方々には忘れられない苦く辛い思い出でしょう。その経験を語り継ぐためにも、この様な取り組みは必要なのかな〜と考えさせられました。
　入口の鳥居を潜ると境内は明るく広々としていて、参道脇には狛犬・燈籠などの石造物が沢山奉納されています。社殿は拝殿と稲荷社社殿が併設されている珍しい造りで、和田御�ｱ神社だけ本殿が建立され、側面長押上に彫刻が施されています。
　この稲荷神社裏から「元宮さん」と呼ばれる旧社地へ続く小径があり、そこは鬱蒼と大木が茂る市の天然記念物に指定された原生林があるのだそうですが、私達はその事に気がつかず今回は拝見できませんでした。そこには清水の湧き出る古い池もあり、湧き出た水は川となり海に流れているそうです。この川を流れる水は聖なる水で、心の汚れているものがこの水を飲むとたちまちに祟りがあるという言い伝えがあるそうです。

　御祭神：素盞鳴尊、大己貴命、稲田姫命、稲背脛命(神社名鑑)
　　　　　　（境内にある市の案内板には御祭神が豊受姫命と書かれています）
　祭礼日：4月29日
　境内社：稲荷神社
　由緒：創立年月は不詳ですが、万治2年(1659)10月社殿修復の棟札があり、古老の伝えるところに依ると、尼子氏の残党安田義定の一族が流浪してこの地に定住して農業を営み、この地の開拓の祖となり、安田氏の出雲国日御崎神社の分霊を勧請されたのが創立と云います。
　天和年間(1681〜1683)の頃より衆庶の崇敬を受け、貞享2年（1685）氏子が相謀り神田を奉納して神事を盛大にし、加えて三條西中将季卿は深く当社を崇敬されまいた。
　昭和4年8月村社に列しす、昭和8年4月14日神饌幣帛料供進神社に指定されました。

社頭　一の明神鳥居

社号標	参道途中の二の鳥居

参道の様子

参道途中にいる建立年代不明の出雲構え獅子 阿は玉を手に持ち、親の体に寄りかかるようにして前方を睨む子狛を連れています。 狛犬の拡大写真はこちらで

境内の様子

拝殿前、平成13年生まれの出雲構え獅子 阿は玉を手に持ち、親の体に寄りかかるようにして前方を睨む子狛を連れています。参道途中の出雲構え獅子とそっくりな造りですから、先代を模して造られた物なのでしょうか？
(平成13年(2001)6月吉日建立)

拝殿
拝殿向拝下彫刻・龍
拝殿目貫彫刻・狛犬の親子
拝殿目貫に架かる注連縄 一般の神社と異なる左が本、右が末。右綯い。
拝殿木鼻・狛犬

本殿
本殿木鼻・象
本殿右側側面長押上の彫刻・牡丹、虎
本殿左側側面長押上の彫刻・牡丹、鷹

境内社・稲荷神社入口

真っ赤な稲荷鳥居が建ち並ぶ外側に、新旧取り混ぜて、何と8対ものお狐様達がいらっしゃいます。
(大正4年(1915)10月建立)
(昭和12年(1937)12月吉日建立)
(安政5年(1858)6月建立)
(昭和3年(1928)3月建立)

境内社・稲荷神社社殿 和田御�ｱ神社拝殿と稲荷社社殿が併設されている珍しい造りです。

社殿左側に奉納された可愛い白狐さん達	灯明台の上で一体だけで 見張り役をしている健気なお狐様
稲荷神社社殿裏側を見張るお狐様
稲荷神社社殿左側の境内にいらっしゃるお狐様達

一体だけ残る先代狛犬	自然石を利用した風雅な燈籠

御神木