大神山神社本社

米子市尾高(平成17年11月23日)

 この神社は霊峰・大山の西山麓、尾高地区に鎮座しています。
 偉大な神のおわす山・大神岳。古代の人々は大山のことをそう呼んで敬い、その大山信仰の中心が大神山神社、延喜式に宗形神社とともにその名が残っている格式高い古社で旧国弊社です。
 もともと大神山神社は、平安時代に天台宗の大山寺の僧の修験道場として簡単な遥拝所を設けるようになったのが始まりとされています。大山寺は中世には160の院坊と寺領6万石を有する大寺院で、大山衆と呼ばれる多くの僧兵を養い、南北朝時代には大きな勢力を誇ったと伝えられます。大山は明治までは「神の山」とされて、大山寺の僧のみ登山が許され、大神山神社の名は、この「神の山」からきているとのことで、大山中腹の奥宮と、麓の本社の二社に別れており、これは昔、雪の多い冬季には本来の社である奥宮には参拝が難しく、冬にもお参りが出来る様に、麓に冬の宮を作ったからです。
 大川寺中腹の奥宮は 神仏習合の時代は大山大智明大権現といわれ明治期の神仏分離令によって、現在のように、大山寺と大神山神社に別れました。ここ本社の御祭神は大穴牟遅神で大国主神と同神とされ、特に国土開拓、医薬療法、五穀豊穣、牛馬畜産、邪気退散の神として有名です。本社には山陰最大級の菖蒲園があり、見頃は例年6月上〜中旬。東屋など休憩場もあり、園内の睡蓮池も同時に見頃を迎えます。また菖蒲が終わる頃に今度は紫陽花が見頃を迎えるというように、初夏から夏にかけて次々と心和む素敵な散歩が出来るようです。
 私達狛犬ファンには、神門内に摩訶不思議な狛犬が居ますので、そちらで頭の体操をすることが出来ます。

社号標 格調高い灯籠
正面入り口 境内の様子
駐車場からの参道 清水に気持ちよさそうに泳ぐ鯉
入り口の出雲丹後狛犬。余程の事があったのでしょうか?
阿は上顎が欠け、吽は寝かされています。可哀想に…
ここの灯籠には小さな出雲構え獅子が張り付いていました
随神門
随神門の中には摩訶不思議な狛犬が住んでいました。
随分装飾的ではありますが、出雲のはじめちゃんでしょうか?
出雲構え獅子にも出雲丹後にも属さない扁平顔で首長、短足の真っ白ちゃんです。
かなり古い出雲丹後狛犬ですが、この子達は上向きのカエル顔です。
足の太さと大きさがかなり強調され、苔むしてはいますが、身体の瘤も未だ綺麗に残っています。
(享和元年(1801)9月9日建立)
拝殿 最後の鳥取藩主・池田慶徳公の書、
拝殿の扁額
本殿 境内社・朝宮
拝殿前の鈴しょうわ狛犬
(平成15年4月吉日建立)
ご神木 大山奥宮・下山神社遙拝所
平成6年4月吉日生まれの大山奥宮・下山神社遙拝所にいるお狐様