灘郷神社

東伯郡湯梨浜町泊1504-1 (平成21年7月28日)

東経133度56分32.88秒、北緯35度30分52.98秒に鎮座。

この神社は泊漁港東北端の丘の上に鎮座しています。入口は泊漁港すぐ近くにあり、境内からは眼下に港の様子が良く見えました。
この社には江戸時代末期に活躍した名石工・川六の狛犬が居るという情報を得て参拝させていただきましたが、参道途中には建立年代不明の出雲構え獅子、拝殿前の岡崎現代型狛犬、本殿縁脇の風化の激しい小さな狛犬と、合計4対の狛犬が居ました。
入口鳥居の建つ広場は月極駐車場になっていて、境内へ続く石段参道を上がるとすぐ両脇に川六の狛犬が居ます。正面にはこの地域では珍しい入母屋造りの拝殿が建ち、流造りの本殿脇には風化の激しい小さな狛犬が居ます。
社殿脇に建立されている境内社が素晴らしく、至る所に彫刻が施されていました。

この社に案内は無く、御祭神・勧請年月・縁起・沿革等は全て不明ですが、7月下旬に行われる夏祭りの海上御幸、10月の連休に行われる秋祭りの泊大名行列はとても盛大な祭礼のようです。
夏祭りの海上御幸は船いっぱいに大漁旗を飾り立て灘郷神社の御神体を乗せた漁船の海上パレードが行われ、秋祭りの泊大名行列は安永2年(1773)に舟番所の番士が村民に伝えたとされ、200年以上の時を越えて、現在に受け継がれている古式ゆかしい行列が通りを練り歩くのだそうです。
(鳥取県観光情報より)

社頭 明神鳥居
境内へ続く石段参道
石段参道途中にいる阿吽の位置が反対の建立年代不明の出雲構え獅子
狛犬の拡大写真はこちらで
境内入口
境内入口にいる江戸時代末期に活躍した名石工・川六作の構え獅子
顔つきが他の川六の狛犬よりも厳しく、後ろ脚を高く伸ばし、背中を思いっきり丸めて前傾姿勢を取った姿は、如何にもすぐに飛びかかってきそうな感じがよく出ています。全体的な表現力といい、細微までこだわった丁寧な彫りといい、流石川六…と思わざるを得ません。
狛犬の拡大写真はこちらで
(石工・川六 文久2年(1862)5月吉日建立)
拝殿
本殿
本殿縁脇にいる、風化の激しい小さな狛犬
社殿左脇に建立されている境内社
境内社目貫彫刻・龍
境内社木鼻・狛犬と龍頭
境内社社殿脇に取り付けられている木鼻・像
境内社正面壁上の彫刻・麒麟と狛犬
境内社正面扉脇の彫刻
境内社脇障子
こんな造りの脇障子は初めて見た気がします。
境内から見える泊漁港の様子