潮津(うしおづ)神社

鳥取市青谷町青谷3207 (平成21年7月28日)

東経134度00分02.26秒、北緯35度30分57.01秒に鎮座。

この神社は青谷高校と日置川の間の住宅街の中に鎮座しています。この社には江戸時代末期に活躍した名石工・川六さんの狛犬が居るという情報で訪れました。
前面は石垣の上に低めの生け垣があり、石段を上がった境内は明るくとても綺麗に整えられています。入口と境内に社号標があり、生け垣に遮られる形で狛犬が置かれているのが残念でしたが、此処には燈籠にも小さく可愛い狛犬が乗っていました。この社の狛犬は川六としての特徴がよく出ていてユニークで面白い物でした。
後方は鎮守の杜となっており、唐破風の付いた拝殿は力士の彫刻が施され、額には御祭神名が描かれるという変わった物でした。流麗な屋根の本殿は大きく、木鼻の狛犬が素晴らしい出来映えでした。何時も感じることなのですが、出来の良い狛犬が居るところにはたいてい素晴らしい彫刻があるようです。

御祭神:大己貴神、八上姫神
祭礼日:4月最終日曜日
由緒:この社に案内は無く、勧請年月・縁起・沿革等は不明です。

社頭
境内入口の社号標 境内に建つ社号標
安政4年生まれの川六狛犬
今回の旅のテーマの一つと考えていた、鳥取市青谷町周辺で江戸時代末期に活躍した名石工・川六(本名:尾崎六郎兵衛)の狛犬です。この時期にはもう川六としての狛犬像が確立していたようで、この狛犬は川六らしい、彫りが深く、大きな目、ややペチャンコな鼻、太く大きな尾等の特徴がよく出ています。スタイルも独創的になってきて、愛嬌というか優しさ、可愛らしさが感じられます。
狛犬の拡大写真はこちらで
(石工・川六 安政4年(1857)8月吉日建立)
境内入口左右に奉納されている燈籠にも、小さく可愛い狛犬が乗っていました。
境内の様子
拝殿
拝殿に架かる額
「大己貴神 八上姫神」
目貫には力士像が彫ってあります。
本殿
本殿木鼻・狛犬と象