聖神社

鳥取市行徳2-705(平成21年8月1日)

東経134度13分21.76秒、北緯35度29分47.09秒に鎮座。

 この神社は鳥取駅の北西約800mに鎮座しています。
 駅からも近く市街地の中にあるのに、神社に近づくにつれ市指定保存樹林となっている豊かな社叢が見え、佇まいの良さが期待できそうで胸が弾みます。
 石段を3段上がると石畳の参道があり、参道途中に明神鳥居が建っています。鳥居を潜ると参道はやや左に曲がり、注連柱の向こうに拝殿が見えてきます。社殿を横から見るとそれぞれが豪華な造り・彫刻類で、特に宝永7年(1710)改築の本殿は県指定保護文化財となっています。
 境内に散在して聳える大イチョウ、大ケヤキも勢いが良く、見事な枝ぶりを見せています。
 祭礼の案内板に「市内商店街の大半を氏子に…」とありますが、雨模様の生憎の天気の中、参拝者が切れることが無く、この社に対する崇敬者のお気持ちが直に伝わってくる気がしました。

 御祭神:邇邇藝命、日子穂穂手見命、事代主神
 祭礼日:1月1日・歳旦祭、2月3日・節分祭、2月11日・紀元祭、3月下旬・寿齢祭、5月第3土・日・春祭(隔年神幸際)、6月30日・大祓式、7月18・19日・夏祭、9月18・19日・例祭(秋祭)、11月15日・七五三祭、12月31日・大祓式(除夜祭)
 境内社:稲荷神社
 由緒:この社は鳥取市民から「聖(ひじり)さん」と呼ばれ、親しまれています。昭和九年刊の『鳥取懸神社誌』によると、「邇邇藝命(ににぎのみこと)」「日子穂穂手見命(ひこほほでみのみこと)」「事代主神(ことしろぬしのかみ)」の三柱を御祭神としています。創建の時期ははっきりしていませんが、神社の棟札写によると、現在の本殿は宝永七(1710)年に改築されました。
 神社の木材はケヤキの白木材を使用。正面の桟唐戸には「波にタイ」、背面と両側面には「巨巌に波浪の図」「タカとイノシシの図」を彫ったケヤキの厚板がはめ込まれ、本殿の軒下には十二支が彫られています。
 春、秋の祭りには伝統の麒麟獅子舞が奉納され、春祭りには氏子が屋台を引いて町内をねり歩く、「神幸祭(みゆきさい)」行列がとりおこなわれます。神幸行列は江戸時代の安永六年(1777)に始まったと伝えられる盛大な庶民の祭礼行事です。神幸祭は、鳥取地方の春の風物詩として毎年行われていましたが、昭和五十年頃から二年に一度となりました。
現在の氏子は、中心市街地の十一商店街を含む四十四町内(約二千五百戸)です。
 この永い歴史を持つ聖神社神幸行列が、平成十四年三月、県の無形民俗文化財に指定されました。 しかし、二百年以上の歴史を持つ神幸行列のシンボルである神輿は破損がひどく、四十年ほど前から台車に乗せて引いていました。 神幸行列が無形民俗文化財に指定されたのを機に、氏子から「聖さんの神輿を担ぎたい」という声が盛り上がり氏子や市民有志で神輿修復事業奉賛会(八村輝夫会長)を設立、氏子、市民に募金を呼びかけました。また行政からの補助もあり、十六年三月に完成しました。
 二年に一度の五月第三週目の土、日曜日にとりおこなわれる聖神社神幸祭には「聖さん」の担ぎ神輿、麒麟獅子、武者行列、十四基の屋台が、踊りや囃子を披露しながら氏子地域を練り歩きます。
「聖神社公式サイト」より)

社頭
境内入口の明神鳥居 鳥居に架かる額
参道途中の注連柱
参道途中にいる昭和58年生まれの出雲構え獅子
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和58年(1983)5月吉日建立)
社殿全景
拝殿
拝殿目貫彫刻
拝殿木鼻・狛犬
拝殿木鼻・虎?狼?

宝永7年(1710)改築の本殿
ケヤキの白木材を使用。正面の桟唐戸には「波にタイ」、背面と両側面には「巨巌に波浪の図」「タカとイノシシの図」を彫ったケヤキの厚板がはめ込まれ、本殿の軒下には十二支が彫られています。
本殿彫刻拡大写真はこちらで
境内社:稲荷神社入り口
稲荷神社拝殿 稲荷神社本殿
稲荷神社前に居られるお狐様3対
市指定保存樹林となっている社叢・大イチョウ、大ケヤキ
絵馬