日吉(ひえ)神社

鳥取市布勢469(平成21年7月31日)

東経134度10分45.52秒、北緯35度30分4.4秒に鎮座。

 この神社は湖山池の東側、卯山(標高40m)山頂に鎮座しています。卯山には因幡国守護・山名氏の重臣が砦を構え、周辺には侍町・鍛冶町・傾城町など城下町も形成されていたと推測されています。又、神社北東には約1500年前の前方後円墳・布勢古墳(全長60m)があり、因幡地方の有力豪族の墓と考えられています。又、近くの古墳からは外海用と湖沼航行用と考えられる2種類の丸木舟や、中国製の見事な銅鏡が二面出土したりと、古代からこの地が重要な地であったことが覗えます。
 社頭には打出の小槌を持ったお猿さんから手洗い用の水が出る手水舎があり、水神と思われる境内社も祀られています。石段参道踊り場には幣を持ったお猿さんと子供を抱くお猿さんが彫られた親柱があり、拝殿の提灯には「山王宮」と書かれています。拝殿前には明治33年生まれのお猿さん、大きな流造りの本殿脇にはブロンズ製のお猿さんがおり、本殿周囲にも沢山のお猿さんが置かれています。
 又、由緒のある境内社も祀られ、鎮守の杜が綺麗な神社でした。

 御祭神:大山咋神、大物主神
 祭礼日:5月5日
 境内社:天穂日命神社、小日吉神社等
 由緒:創建は室町時代・文和3年(1354)、因幡の守護職であった山名時氏が布勢天神山に城を構えたとき、近江国(滋賀県)比叡山山麓坂本の日吉大社の分霊を勧請したことに始まります。
 山王の神使い・お猿さんが多数奉納され、幼児のまもり神、疳病の神として霊験あらたかなようです。
 例祭には、男の子は白い猿、女の子は赤い猿の小さな猿のお守り「おさるさん」をいただき、着物に縫いつけたり、お守りにして肌身離さず身につけ、翌年のお礼参りには新たに2つの猿の縫いぐるみを、神社に返納するという倍返しの風習があるそうです。

境内由緒書きはこちらで

社頭
手水舎では打出の小槌を持ったお猿さんから手洗い用の水が出ています。
手水舎脇の水神?
石段の参道
石段参道踊り場にいる幣を持ったお猿さんと子供を抱くお猿さん
境内入口
拝殿
提灯には「山王宮」と書かれています。
拝殿を護る明治33年生まれのお猿さん
二匹とも金色の幣を持ち、神妙な顔で来訪者を見ています。
(明治33年(1900)旧10月建立)
本殿
本殿脇にいる昭和25年生まれのブロンズ製のお猿さん
一方は幣を持ち、一方は小猿を抱きかかえています。
(昭和25年(1950)5月5日建立)
本殿周囲に置かれたお猿さん達
境内社:天穂日命神社
境内社:小日吉神社
神楽殿? 御神木
境内左の様子