亀岡八幡宮

新宿区市谷八幡町15 (平成24年2月5日)

東経139度44分13.14秒、北緯35度41分22.11秒に鎮座。

この神社は、JR市ヶ谷駅の北西200m程の辺り、市谷見附を見下ろす高台に鎮座しております。今でこそ高いビルに埋まってあまり目立ちませんが、嘗ては高台のそびえる景勝の地であった筈です。

--- 由緒 ---
太田道灌が文明11年(1479年)、江戸城築城の際に西方の守護神として鎌倉の鶴岡八幡宮の分霊を祀ったのが始まりである。「鶴岡」に対して亀岡八幡宮と称した。江戸時代に入り寛永13年頃(1636年頃)に江戸城の外堀が出来たのを機に現在地に移転。その後、1945年に第二次世界大戦による戦火により神木なども含め焼失。1962年に現在の社殿が再建される。現在でも地域の人々などから信仰を得ている。
由緒書きより。

主祭神:誉田別命、気長足姫尊、与登比売神
創 建:文明年間

神社入り口

参道の石段。左手に見える神社は摂社の茶ノ木稲荷神社。元々この付近の守り神として祀られていたようです。寛永13年頃(1636)に江戸城の外堀が出来たのを機に、ここ茶ノ木稲荷神社の境内に移転したということです。

社号標と参道の石段

石段右手は駿台予備校市谷校舎入り口。江戸時代はここに別当寺の東円寺があったようです。亀岡八幡宮の創建に際して建立された古義真言宗の寺で、境内には「時の鐘」があり、江戸市中に時を告げる鐘のひとつとして有名であったそうですが、明治とともに廃寺となった後は、鐘なども撤収され、現在では寺の名残はまったく残っておりません。

新宿区指定有形文化財の鳥居、新宿区内に現存する唯一の銅製鳥居。

前脚の間は刳りぬかれていますが、結構古そうな江戸はじめ。拡大写真はこちら。
台座には昭和55年(1980)3月吉日と彫られていますが、昭和はありえません。1700年前半かと思います。

境内

境内入り口の江戸尾立。素晴らしい出来映えです。拡大写真はこちら。
(牛込榎町石工 鹽谷仁兵衛 文化元年(1804)甲子8月吉日再建)

手水舎

拝殿

拝殿内部

本殿


元々この地に鎮座していたといわれる茶ノ木稲荷神社。

拝殿

鋭いお顔の、お狐様。

本殿


出世稲荷大神


金刀比羅宮

力石


境内より見下ろす市谷見附

歌川広重・名所江戸百景に見る『市ヶ谷八幡』