渋谷区渋谷3-5-12(平成19年3月18日)
この神社は渋谷駅の東約450m、首都高渋谷線のすぐ南に鎮座しています。日曜日の早朝のせいもあるのでしょうが、こんなに渋谷駅に近いにもかかわらず、緑の杜の残された境内は閑静な雰囲気で、また渋谷区内最古の木造建築物である社殿の豪華さに目を奪われました。
御祭神:応神天皇(品陀和気命)
例祭日:9月14・15日
境内社:玉造稲荷神社、金王丸御影堂
由緒:寛治6年(1092)渋谷家の祖、河崎基家によって渋谷城内に創建され、その子重家の時、渋谷の姓を賜り、これが渋谷の地名の起こりと言われています。重家の子、金王丸は源頼朝の父、源義朝に仕え武勇に勝れていましたが、義朝と共に平治の乱に参戦、敗走した義朝に従い、尾張野間で義朝が討たれると必死で落ち延び、その様子を常磐御前に伝えました。その後出家し、諸国を行脚して義朝の菩提を弔ったとされています。
境内には金王櫻として頼朝が植えた名木があります。
現社殿は慶長17年(1612)、徳川二代将軍・秀忠の時に建てられました。三代将軍家光の乳母、春日局と養育係・青山忠俊が祈願を重ね、家光が将軍になると決定したとき、神明の加護と喜び、社殿を造営したと伝えられています。江戸時代には、江戸八所八幡の一つとして数えられ、幕府要人の崇敬も厚かったといいます。
道路上に建つ 昭和33年建立の一の大鳥居 |
神社遠景 入口の鳥居は寛政12年 (1800) の建立です。 |
社号標 | 神門 |
明治33年生まれの典型的な江戸流れ。 戦災で焼けたのでしょうか?随分身体が黒ずんでいます。 おっとりとした上品さと、胸や脚の甲・爪等に見られる力強さが、 不思議な調和を見せている、とても出来の良い狛犬です。 狛犬の拡大写真はこちらで |
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(石工・中村勝五郎 明治33年8月建立) | |
慶長17年(1612)建立の社殿 春日局が家光将軍決定の御礼として建立した総漆塗の社殿です。 渋谷区内では最古の木造建築物といわれています。 |
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拝殿の挙鼻・黄金の龍 | |
彩色の施された、拝殿の木鼻・狛犬と獏 | |
拝殿欄間の彫刻、虎と獏 | |
境内社・玉造稲荷神社 | 境内社・御嶽社 御嶽大神・大鳥大神を祀っています。 |
境内社・玉造稲荷神社を護る、昭和12年生まれの耳長おっとり狛犬。 | |
(昭和12年10月吉日建立) | |
これでも神殿狛犬? 境内社・玉造稲荷神社社殿に、 縦横10cm位の小さな小さな狛犬ちゃんが一対奉納されていました。 耳をピンと立て、愛嬌のある顔でとても可愛いですね。 こんなに小さくても、きちんと、手抜きせずに作られていますよ。 |
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境内右奥の金王丸御影堂 金王丸が17歳のおり、京都への出陣の際、 自分の姿を彫刻して母に残していったと 伝えられる木像が安置されています。 |
金王丸御影堂扁額 |
宝暦9年(1759)生まれの江戸中狛犬です。 阿吽共に玉を持ち、阿は宝珠を、吽は頭上に張り付いた髷の様な角を付けています。 肩や太股には瘤が残り、正面から見ると逆三角形の顔には、 瞳が付けられた眼と、阿の舌が目立ちます。 チャームポイントは、低くて横に広がった小鼻と、鼻の上の二本の皺でしょうか? 狛犬の拡大写真はこちらで |
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(宝暦9年(1759)4月24日建立) | |
神楽殿 | ご神木 |