渋谷区渋谷3-5-12 (令和6年6月3日)
東経139度42分34.81秒、北緯35度39分16.25秒に鎮座。
この神社は渋谷駅の東約450m、首都高渋谷線のすぐ南に鎮座しています。こんなに渋谷駅に近いにもかかわらず、緑の杜の残された境内は閑静な雰囲気で、また渋谷区内最古の木造建築物である社殿の豪華さに目を奪われました。
御祭神 応神天皇
由緒
金王八幡宮は、寛治6年1092)渋谷氏の祖、河崎基家により鎮祭され、基家のこ重家が鎌倉街道沿いの要所であるこの地に館を構えて居城として以来、渋谷氏の氏神として尊崇されました。
渋谷重家には嫡子がなく当神社に祈願したところ、大神の御神徳により渋谷金王丸常光、のちの土佐坊昌俊を授かりました。金王丸の活躍は平治物語・吾妻鏡などにみられる通りであります。当神社は当所「渋谷八幡宮」と申しておりましたのを、金王丸の名声に因み「金王八幡宮」と称するようになりました。
また、境内の金王桜(渋谷区指定天然記念物)は、頼朝が金王丸を偲び植えたもので、一重と八重が混じって咲く珍しい桜で、江戸三名桜に数えられました。
江戸時代には、竹千代(徳川家光)の教育役の青山伯耆守忠俊と乳母の春日局が三代将軍就任を当神社に祈願し、其の願いが成就したのは大神の神慮によることと、現在の社殿及び神門(渋谷区指定文化財)を寄進されました。
時代は変わりましたが、現在も青山・渋谷の氏神様として数多の崇敬を集めております。
境内由緒書き より。
一の鳥居
神社入口
文化財の神門
慶長17年(1612)建立の拝殿。春日局が家光将軍決定の御礼として建立した総漆塗の社殿です。渋谷区内では最古の木造建築物といわれています。
龍
木鼻の狛犬と獏
虎と獏
明治33年生まれの典型的な江戸流れ。戦災で焼けたのでしょうか?随分身体が黒ずんでいます。おっとりとした上品さと、胸や脚の甲・爪等に見られる力強さが、不思議な調和を見せている、とても出来の良い狛犬です。拡大写真はこちら。
(石工・中村勝五郎 明治33年(1900)8月建立)
本殿
御嶽神社
御嶽神社を護る狛犬。拡大写真はこちら。
(昭和12年(1937)10月吉日建立)
これでも神殿狛犬?
縦横10cm位の小さな小さな狛犬ちゃんが一対奉納されていました。耳をピンと立て、愛嬌のある顔でとても可愛いですね。こんなに小さくても、きちんと、手抜きせずに作られていますよ。
と平成19年3月には居た狛犬ですが、残念乍ら現在は何所かへ行かれたようです。
玉造稲荷神社
お狐様
境内右奥の金王丸御影堂
金王丸が17歳のおり、京都への出陣の際、自分の姿を彫刻して母に残していったと伝えられる木像が安置されています。
宝暦9年(1759)生まれの江戸中狛犬。
阿吽共に玉を持ち、阿は宝珠を、吽は頭上に張り付いた髷の様な角を付けています。肩や太股には瘤が残り、正面から見ると逆三角形の顔には、瞳が付けられた眼と、阿の舌が目立ちます。チャームポイントは、低くて横に広がった小鼻と、鼻の上の二本の皺でしょうか?拡大写真はこちら。
(宝暦9年(1759)4月24日建立)
神楽殿
御神木の椎
脇参道入口