瑜伽大権現

徳島市八万町(平成19年3月28日)

 この神社は徳島市街地から国道438号線で南西に向かうと、園瀬川の手前約1km、道路右側に面して鎮座しています。2段になった社地に建つ社殿は、近年造営らしくとても綺麗でした。
 この社の創建などは不明ですが、御本社である岡山県倉敷市の由加神社本宮からの勧請と思われます。
 由加神社本宮は日本三大権現の一つ、また厄除けの総本山として知られ、二千有余年の歴史を持つ神仏混淆のお山です。その昔には磐座を信仰し、近郊の人々の守護神として崇められ、その後天平5年(733)に行基菩薩が十一面観音を祀り、併せて神仏混淆の霊山として崇拝されてきました。桓武天皇の代以来、朝廷の祈願所として繁栄し、江戸時代中期には備前藩主・池田候の祈願所として崇敬されてきました。また、内海随一の信仰の聖地としても、四国「金毘羅大権現」と共に「ゆがのごんげんさま」として一生に一度は参詣して諸願成就を祈る「両まいり」の大権現として信仰されました。

神社入口 鳥居の額
「瑜伽大権現」
嘉永7年(1854)生まれの徳島型長垂れ耳の狛犬。
首が無く、まん丸眼でおかっぱ頭のように見え、
昔の素朴な田舎の子供のように見えます。
(嘉永7年(1854)5月吉日建立)
拝殿 拝殿の社額「瑜伽大菩薩」
拝殿内の様子 本殿覆い屋
庚申塔と地神 仏像