王子神社

徳島市八万町向寺山(平成19年3月28日)

 この神社は徳島市文化の森総合公園に隣接して鎮座しています。本来は御祭神は天津日子根命なのですが、此処ではその社殿裏手に鎮座する「お松大明神」「お玉大明神」が超有名な様です。

 日本全国、受験生の味方、受験の神様といえば、菅原道真公を御祭神とする天満宮がメジャーですが、此処徳島では受験の神様は「猫神さん」の愛称で親しまれている「お玉大明神」でしょう。

 その由来は…今から時代を遡ること約250年前のこと。阿波の国に住んでいた庄屋の娘・お松が無実の罪でとらえられ、処刑されるという事件がありました。お松は可愛がっていた猫のお玉に、自分の仇を討ってくれと言い含めて亡くなくなりました。その後、お玉の霊がお松に罪をかぶせた人間たちに次々と祟り、報復していったのです。これが世にいう「阿波の猫騒動」で、その霊を鎮めるために長谷川奉行が、この地にお松とお玉の霊を祀りました。それから誰言うとなく、「願いをかなえてくれる猫神さん」と呼ばれるようになって、多くの参詣者・受験生を集めるようになったのです。現在では、学問・開運・良縁の神様であり、なかでも学問の神様として定評があります。
 王子神社は、もとこの地にあった延生軒の阿波・蜂須賀候の家老、長谷川奉行家の鎮守神であったといわれています。御祭神の天津日子根命は天照大神の第三皇子で、業成就・商売繁盛・をはじめとする開運の神様として広く知られています。

神社遠景 社号標
「心願成就 王子神社」
年代不明の願掛け狛犬
阿には小さな角が付き口中に玉を含み、吽には平たい宝珠が乗っています。
境内入口と奥に社殿
拝殿内の様子 お礼の鰹節と招き猫
社殿内には、受験生が願を込めた招き猫と猫絵馬が…。
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