大麻比古(おおまひこ)神社

徳島市明神町6-1-1(平成19年3月28日)

 この神社はJR牟岐線・二軒屋駅の北東約600m、牟岐線と国道55号線、御座船入江川に挟まれた地域に鎮座しています。境内には、楠、銀杏、松、桜などの古木が生い茂り、落ち着いた佇まいの神社でした。はじめは鳴門市大麻町の大麻比古神社の分社かと思いましたが、全く関係のない系統で、読み方も違っていました。

 御祭神:猿田彦命
 例祭日:1月1日・歳旦祭、1月15日・おしめはやし・粥占神事、4月22日・太々神楽祭、6月30日・大祓、7月第一日曜 雛形流し、7月22日・湯立て祭(夏祭り)、10月22日・例大祭(秋祭り)、社日祭(地神さん)・春3月・秋9月
 境内社:歳徳神社、和霊神社、稲荷神社、天神社、弁財天、地神社、楠大明神、伊助大明神・九郎兵衛大明神
 由緒:明神町・東富田の氏神さまで、「明神さん」とよばれて親しまれています。承応2年(1653)12月の創建です。伊予より阿波に来住し、蜂須賀氏に仕えた河野忠左衛門の倅である河野彌吉郎が、名東郡一宮の山中でご神体を見つけ、河野家の鎮守として、この地に祀ったのが始まりとされています。宝暦8年(1753)京都の吉田神社より大麻比古大明神の神号を受け、明治3年に大麻比古神社として改称し、村社に列しました。そのいわれから、「彌吉(やきち)明神」と呼ばれることもあります。

神社入口
昭和13年生まれの徳島型狛犬です。
石材の角を有効利用した尖った顔つきが特徴のようです。
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(昭和13年4月建立)
明治40年に本場出雲から遙々船によって運ばれてきました。
この年代のものとしては剥落も見られず、至って良好な保存状態です。見事な尻尾ですね〜。
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(明治40年(1907)5月吉祥日建立)
年代不明の狛犬ですが、奉納者名が屋号と名前ですので、江戸時代の建立と思われます。
耳や眉などが欠け、剥落も始まっています。
前傾姿勢で小顔の、ほのぼの狛犬で、尾の造りが変わっています。
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拝殿 拝殿内の様子
拝殿内にいた黄金の神殿狛犬。
阿は角を、吽は宝珠を付けており、鬣はくまなく渦を巻きながら流れています。
尾は九尾の狐のように分かれていますね。
拝殿内に置いてあった神輿二基
拝殿の天井画 本殿
境内社・弁財天。入口と社殿。
弁財天の年代不明の狛犬。
境内社・天神社 境内社・稲荷神社
明治11年生まれ、稲荷神社の神使いさん。
阿の顔が無くなっています。
吽は整った顔立ちなので、阿も良いお狐さんだったでしょうに、残念です。
(明治11年(1878)10月5日建立)
境内社・和霊神社 境内社・楠大明神
古木の生い茂った気持ちの良い境内の様子
境内から入口を振り返る