お松大明神

徳島市南佐古一番町(平成19年3月28日)

 この神社は南佐古一番町の東端に鎮座しており、三柱神社の鳥井脇に入口があります。
 御祭神?は、狸伝説では代表的な「阿波の狸合戦」で勇名をはせた、臨江寺のお松狸さんです。椿狸さんの長女で庚申新八狸の女房であるお竹狸さんの姉さんに当たり、津田の六右衛門狸の娘、小芝姫の乳母でしたが、狸合戦では金長方に味方して、義弟の新八狸と力を合わせて奮闘しました。
 お松さんは、徳島では知らぬものはいない程有名な女狸で、美人に化けるのが得意でした。ある日一人の若者が美人に化けて人の家へ入るお松さんを見て、戸の隙間から覗いていました。「妙な格好をして何をしておるのだ」といわれ、正気づくと石垣の穴を覗いていた、という伝説が残っています。

神社入口 社殿
昭和31年生まれの浪花系狛犬。
徳島型と云えるのかどうかは分かりませんが、
石材の角を利用したような顔の造りが特徴的です。
阿は口先に玉を咥えています。
(昭和31年4月建立)