金長神社

小松島市中田町脇谷(平成19年3月29日)

 この神社は芝山(標高165m)の南東麓、北小松島小の北約150mに鎮座しています。
 元々は日の峰神社の境内社として祀られ、芝山山上に鎮座していましたが、昭和31年に土地の人の願いでここに里宮が建てられ、近隣のみならず、映画関係者などにも崇敬されています。
 金長神社本宮は昭和14年、新興キネマが金長をテー マにして「阿波の狸合戦」の映画を制作上映したところ名声を博したので金長の霊をなぐさめるため、当時の俳優たちが寄進して創建され、芸能上達、商売繁盛、入学試験、交通安全を祈願して霊験あらたかだそうです。
 伝説「阿波の狸合戦」とは、「天保10年(1839)頃のお話で、小松島市日開野の染物屋・大和屋茂右衛門に世話になっている金長は、主人に恩返しをしたいということから、津田の六右衛門の許に狸学の修行に行きます。その非凡な才能を見込まれた金長は、六右衛門から小芝姫の婿養子になれと迫られます。金長は大和屋への義理から断るのですが、反逆心有りと疑われ、ひどい目に会います。これが発端となり、それぞれ手勢を何千と集めて、三日三晩続くすさまじい戦いが展開、勝浦川下流千代が丸付近は、千頭もの狸の死体で山となったそうです。結局この戦いは金長側の勝利となりますが、この戦いで金長も深く手負いを受け、それがもとで命を失う事になり、弘化5年(1848)には正一位を授かりました。」というものです。

金長狸のすまい 
正一位 金長大明神
阿波八百八狸
総本家
愛嬌者の、狛犬ならぬ狛狸がお出迎え
境内入口 二の鳥居と奥に拝殿
流石「阿波の狸合戦」の一方の総大将「金長」狸を祀る神社です、
今でも境内と社殿内には、所狭しと狸の集団が住み着いていました。
拝殿内の様子 朱の本殿
隣接する公園の桜は満開でした。