板野郡上板町瀬部763 (平成25年1月7日)
東経134度24分04.51秒、北緯34度05分46.69秒に鎮座。
この神社は、上板町役場の南南西2.5km程の辺り、吉野川が造る河岸段丘の平面に広がる瀬部の街中に鎮座しております。境内に天然記念物の銀杏があり、乳房状の気根を多数出しています。それが神社の名称の由来という、珍しい由緒の神社となっています。
当神社は木花咲屋姫命を奉斎し神木銀杏は樹齢およそ九百年乳いちょうと呼ばれ国の天然記念物に指定されている。元樫山神社の社名は寛政年間乳保神社と改称した。前の社殿は明治初年の造営で年を経て老朽したため氏子の総意により五年間毎月一戸二千円の浄財を積立て資金とした。時あたかも今上天皇のご大典の行われる平成二年秋竣工した。
境内由緒書き より
高さは約30m、幹回り約12m、推定樹齢900年以上といわれている。いちょうの古木は樹幹や枝から気根を生ずる習性があり、その形が人や動物の乳房が垂れた形に似ている。このご神木にも多くの乳房状の気根ができていたため乳との関連が想定され、古くから乳を病む女性や産後母乳の出が悪い女性はこの神社に祈願し、ご神木の乳房状の気根の先を白紙で結んでおくと病気や乳の出にご利益があると信じられた。こうしたことから“乳いちょう”の異名をとり乳保神社と呼ばれるようになって、遠近から多くの参詣者が訪れたという。(参考文献:上板町史)昭和19年11月7日 国指定天然記念物
徳島県観光協会 阿波ナビ より
社頭
鳥居
入口木陰に潜む浪速狛犬。拡大写真はこちら。 | |
(年代不明) |
手水舎
注連柱
平成の招魂社系か、とても偉そうです。 | |
(平成4年(1992)10月吉日建立) |
境内
拝殿
拝殿内部
本殿
樹齢およそ九百年の乳いちょう
地図では、銀杏庵となっております。由緒書きに以下に記述が、
伝うるにイチョウの近くに慈眼院なる小寺あり。今より四百年前長宗我部氏が松永弾正久秀を攻めて此の地に来り當地にあった法道寺を焼拂い其の慈眼院も亦厄に遭はんとしたが此のイチョウから水を吐いて消失を防ぎ慈眼院に安置せる観音像はこのイチョウに宿りて難を逃れたり。
と書かれている「慈眼院」でしょうか。
石仏