若宮神社

阿南市那賀川町手島(平成19年3月29日)

 

 この神社は徳島から国道55号線・徳島南バイパスで南に向かい、273号線にぶつかったら右折。700m程で141号線に突き当たりますので左に行くと始めの十字路を右折。600m程進むと右手に鎮座しています。

 案内が無く、創建由緒などは全て不明ですが、「那賀川町の昔ばなし」に御神体に纏わるお話が残っています。
 「手島の若宮神社のご神体は、大石二つと小石八つだそうです。
 むかし、今の社の東に一町ほどいったところに榎瀬という川がありました。
 ある時、榎瀬で漁師が網を打って鯔をとっていました。その日は一匹も鯔がとれません。あきらめて帰ろうとした時、何か手ごたえがありました。
 「しめた、鯔がいっぱいとれたぞ。」とひきあげてみると、なんと大きな石が二つ入っています。その石を川へほうりこんでもう一度網を打ちました。ところが、また石がかかってきました。何度ほうりこんでも同じ石がかかってくるのです。
 この石は、きっとありがたい石で、「大事におまつりしてくれ。」といっているのだと思い、若宮神社のご神体にしました。すると、それからは鯔がたくさんとれるようになりました。そして、漁師は、毎年鯔をたくさんとり、たいそう幸福にくらしたそうです。
 その後、ご神体は、つぎつぎ子石を産み、とうとう子石が八つできたそうです。
 秋祭りには、みこしにその石を全部のせ、鯔のかけ魚を竹の串にかけ、おまつりするのがならわしになっています。また、甘酒もおまつりします。
 むかしから下痢をなおしてくれる神様としても有名で、たくさんの人が、お参りに来ているそうです。」
(那賀川町社会福祉協議会刊行「那賀川町の昔ばなし」より)

入口ではなく、ブロック塀に
向かって建てられた鳥居
境内の様子
弘化2年(1845)生まれの狛犬。
長い耳垂れで、獅子頭のような顔つきをしています。
鬣は短めで、逞しい脚、竹の子のような太い尾を持っています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(弘化2年(1845)9月6日建立)
拝殿 拝殿内の様子
奥に本殿
本殿覆い屋 天照皇大神
奉誦般若経百万巻供養塔 境内の様子