生出(おいで)神社

栃木市都賀町深沢(平成18年3月8日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、栃木粟野線を粟野方面に向かい、大柿十文路信号の少し手前の右側、道路沿いにあります。明治36年のがっしりした狛犬さんが迎えてくれます。本殿は見ることが出来ません。境内に万延元年の庚申塔がありました。

 この神社の創建・由緒はわかりません。以前に私達が参拝した山梨県都留市や、仙台にも同名社があり、何処かに御本社がありそこから勧請されたものかと思って、栃木県神社庁にお聞きしたところ
「生出神社のことを担当している宮司様に聞きました。ご祭神は「大名持命」だそうです。しかしながら、由緒などは詳しくわからないそうです。また本社もあるかどうか不明だそうです。神社の中には、このように宮司様もわからないところがたくさんあります。大昔は由緒などは問題にしなかったのでしょう。ただ神様がいらっしゃってくれている。ありがたいことだ。としてお祀りをされたのではないでしょうか。」
とのご返事を戴きました。
 確かにその通りだと私も思っております。御祭神を問題にしている方もいらっしゃり、それはそれとして確かにその方にとっては大事なことですが、私は神様はそれぞれの人の心の中にいて、神社に行くと自然と手を合わせたくなる…そんな信仰の仕方もあるのではないか…と思っていますし、おおらかな日本の神様は、そんな信仰者も差別なく受け入れてくださる、と信じています。
 夫は「いや神様は何処にでもいる。だから、其処の氏神様に手を合わせて、子孫繁栄や五穀豊穣をお願いするので、それ以上神名などはどうでも良かったのだ。」と言っております。
「…あるがまま…」ということだそうです。頭の固い私には、チョット理解不能。

神社入り口 拝殿
明治36年生まれのおデブ系狛犬。
にこやかで肉付きが良く、それでいて微妙にバランスがとれていて、
平面顔の面白い味のある狛犬です。
どうも私はこの手の狛犬がお好みのようです。
(石工・山澤 常正  明治36年建立)
本殿覆い屋 境内社と文字碑
末社と境内の様子 万延元年の庚申塔