宇都宮神社

佐野市白岩町(平成17年9月28日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
昔は、神社の旗竿といえば杉の丸太でしたが、最近は金属製が多くなりました。人手がいなくなり、管理が容易だからでしょうが、私は木製の方が好きです。狛犬は大正時代でした。阿形は顔が痛々しかったです。拝殿の扉が開いていましたので、内部も見せて貰いました。天井には、花鳥が描かれています。天岩戸の絵も奉納されていました。80年くらい前のものですが、保存状態は良いようです。本殿の裏には、摂社も祀られていました。
神社名と神額に書いてある名前は、同じものと思っていましたが、ここは違っていました。こういうのも有りなのでしょうか?

この神社は佐野市街地から16号線、56号線、201号線と北上していき、白岩地区の診療所前バス停から右に入り旗川を渡りすぐ左折すると突き当たりに鎮座しています。旧田沼町には宇都宮神社が四社あるそうで、ここ白岩宇都宮神社の創建は天文元年(1532)、当時は宇都宮大明神と称していたようです。神社の入り口には見事な枝垂れ桜や色とりどりの花々が植えられ、扉が開け放たれた拝殿の天井には色鮮やかな天井絵が描かれ、見る人はきっと目を奪われる事でしょう。覆い屋で保護されたこけら葺きの本殿も趣があります。
クマちゃん通信員が疑問に思った神社名と扁額名が異なる神社は、数は多くはありませんが時々見かけます。扁額の白岩大明神というのは神様の称号で、因みに豊臣秀吉は豊国大明神、徳川家康は東照大権現となりました。現在の主祭神は大己貴命なので、明治の神仏分離令により仏教色の強い大明神という名が嫌われ、神様の差し替えとともに神社名も改称したのだと思われます。

(大正10年10月建立)

社号標と神社入り口

拝殿の扁額

拝殿

天岩戸の奉納額

拝殿の未だ綺麗に彩色が残る天井絵

こけら葺き流れ造りの華麗な本殿

全体的にずんぐりと丸みを帯びた体つきの狛犬さんです。おっとりとした感じで暖かみのあるいい顔をしていますが、阿の顔が半分かけているのが残念です。お尻の写真を見て我が家の初代ハムスターの大きくて安定感のあるお尻を思い出してしまいました。

多数の末社