駒形神社

佐野市飛駒町(平成17年10月14日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
この神社は、桐生田沼線沿いにあります。狛犬は、昭和11年でした。拝殿の正面には、「弓道八寸的百射連」の額が奉納されていました。このようなものは、初めて見たので「ほぉー!」という感じです。

この神社は佐野市から桐生市の梅田湖・桐生川ダムに向かう66号線と208号線の分岐付近に鎮座しています。創建は天文11年(1542)で、現在の主祭神は大己貴命即ち大国主命でが、多分明治期かそれ以前に差し替えがあったものと思われます。この駒形神社の分布は関東から東北地方では約百数社に及んでいます。これははるか昔、関東に毛野一族が台頭し、赤城山を崇敬し、赤城の神を祀って上野平野を支配。後に上毛野国と下毛野国に分れ、下毛野氏は日光火山に二荒山神社を創建。上毛野・下毛野氏は、勢力を北にのばし、行く先々で祖国に習い、二番目の高峰を駒ケ岳又は駒形山と名付け、駒形大神を奉祀したことによるようです。駒形という名称は、古くはコマをカラと詠んだ歌があり、文化伝来の地でもあり、当時の先進文明の地でもあった憧れの国、朝鮮の高麗を意識してのことでしょう。このように赤城の神は駒形の神ともいえ、この地では藤原秀衡が銅をもって神像を鋳造し、駒形の神に祀ったと伝えられています。(岩手県水沢市駒形神社HP参照)

神社入り口

拝殿

昭和11年建立のしょうわ狛犬。既製品のしょうわとは異なり、造りが優雅で、暖かみが感じられます。奈良や滋賀で見た古い狛犬との共通点を感じます。

流れ造りの本殿。どうしてこうも社殿の彫刻が素晴らしい神社ばかりなのでしょう?私は常々良い宮大工のいたところには必ず良い石工もいると思ってきましたが、まさにこの地は私の持論がピッタリと当てはまる地域です。

「弓道八寸的百射連」の額
私は額縁の素晴らしさに目を奪われました。

境内社