鹿島神社

佐野市戸奈良町(平成17年10月31日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
この神社は、桐生田沼線から、ほんの少し入った所にある鹿島神社からさらに進み、田んぼを過ぎて、ススキの原を過ぎた所、山の麓にありました。このような場合、前述の鹿島神社は、里宮と云うことになるのでしょうか? 最初に、昭和5年の狛犬が迎えてくれます。拝殿の前には、平成6年がいました。それと写真に、注意を呼びかける看板が見えると思います。私の親戚だと思われるかもしれませんが、苦手ですねー。この看板があると、めったに出ないとは思っても嫌なものです。

この神社は確かに前述の鹿島神社の奥宮と思われます。今でこそ車で楽に行かれるようになりましたが、昔はここでも来るのが大変だったのでしょう。で、街道の傍に里宮というか、遙拝所を建立し、里人が祈りを捧げたものと思われます。創建は正治元年(1199)に鹿島神宮から武甕槌命を分霊、勧請したものだそうです。戸奈良の村社としてずっと崇敬されてきたようで、奥宮といいながら今でもとても綺麗に保たれていると思います。 写真に『熊が出没』とありますが、この辺りは関東平野が切れて山がちになる境界上に位置しますから、熊も棲息しているでしょうし、神社の趣も神の坐します所にピッタリの、清浄感溢れる雰囲気が漂っています。

(昭和5年3月建立)

(平成6年建立)

神社入り口

境内入り口と社号標

双方阿で、太い眉と無精ひげのような顎髭が特徴の狛犬です。鬣が編み目の模様になっていたり、尻尾が盛り上がって背中に付いているのが可愛く、この顔を見ていると、何故かシャイな天の邪鬼を思い出してしまいました。ほのぼのとした感じが好きです。

あの見るのもおぞましいしょわ狛犬も飽きられたのか、やはり皆さんもお嫌だったのか、平成の狛犬は大分様変わりしてきています。この狛犬もそうで、しょうわの特徴を残しながらも独自の個性を持っていて、面白いものになっています。

朱の拝殿と本殿。背景の緑に映え、一段ときらびやかな感じがします。

末社

末社

神社の周囲の様子。
黄金色のススキの穂波となだらかな山容が
日本の自然を象徴しています。

こんな人里離れた山裾にも
熊さんのご親戚は住んでいらした
のですね〜。